元木泰雄先生の新著『平清盛と後白河院 』の刊行迫る
No.9518
元木先生の『平清盛と後白河院』(角川学芸出版、¥ 1,680 )もうすぐ刊行です。
拙著『源義家』は、もうしばらくお待ち下さい。『武門源氏の血脈』に書いた時代をさらに遡りました。
元木先生が、その『武門源氏の血脈』の書評(紹介)を『京都民報』に書いて下さいました。掲載は今月末頃になるでしょうか。
今日の大河ドラマには波多野義通が出てきましたが、波多野氏は相模国波多野庄(摂関家領)を苗字の地とはしていますが、蔵人所などに出仕して「京武者」に近い存在形態をとっていましたから、源氏への従属度は相対的に低いものであったと思います。
義通の妹と義朝の関係も、実際はドラマの描かれ方とはだいぶ異なるはずです。あれは、『吾妻鏡』治承四年十一月十日条にある葛西清重の頼朝への奉仕ぶりをモチーフにしたのでしょうか。
それにしても、清盛の子の名前には違和感を感じざるを得ません。「清太」は史料では見た覚えがありませんが、当時の慣行から普通に解釈すると「清原氏」系の家の長男につける名前です(ただし、訓みは「セイタ」になるでしょう)。
高階明子(加藤あい)死去(泣)
山田邦和(同志社女子大学)
No.9519
昨晩の大河ドラマ、私の願いもむなしく、加藤あいさん演ずる清盛の妻・高階明子が死去しました。登場は僅かに3回!! 早く死ぬのは史実と違わないのですが、やっぱり〔泣〕です。確かに加藤あいさん、いかにも薄幸の美女といった風情でしたね。
チラリとですが、幼い平滋子(後の建春門院)が初登場。時子に叱られていましたね。
ただ、どうなんしょう。平時信くらいの地位の貴族だと、異母姉妹は同居してるんですかね? というのも、角田文衞先生のご研究があるのですが、時子・時忠の姉弟の母は身分の低い「半者(はしたもの)」です(角田先生もよくこんなところまで気がつかれますね)。それに対して滋子の母はれっきとした貴族です。このあたり、私は家族制度には疎いので、よくわかりません。どなたかご教示願えれば幸いです。
国際化時代 ♪ ミュンヘン・サッポロ・ミルウォーキー
No.9520
美川先生のコメントをお待ちの方も多いと思いますが、先生は目下、ご旅行中のことと思います。
お帰りになったら、書き込んでいただけることでしょう。乞うご期待!
山田先生も、近くローマにご出発の由。
かくいう私も、明後日はミュンヘンに行く予定があります。
昔、CMソングに♪ミュンヘン・サッポロ・ミルウォーキー・・・というのがありましたね。これは、さすがに岩田君でもご存じないでしょう?
ノンアルコールのは置いてないでしょうねぇ?
できれば車で行きたいのですが。
明日はTOKYOで、久方ぶりにワシントンから帰国している大学時代の友人と国際経済?・・・等について語り合う予定です。
Peking・Berlin・Dublin・Liberia
No.9521
>野口先生
それはさすがに旧世紀人の私も存じません…。
『泣かせる味じゃん』や、『タコが言うなよ〜』ならば知ってるのですが。
ところで、22日(木)は久しぶりに『吾妻鏡』です。皆さんよろしくお願いします。
気がつけば3月も下旬、そして年度末となりました。
日時:2012年3月22日(木)午後3時~(予定)
場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
範囲:建仁二年(1202)正月十二日・十四日・二十八日・二十九日、二月二十日・二十九日、三月八日・十四日・十五日、四月二十七日、六月一日・二十五日・二十六日、八月二日・十五日・二十三日・二十四日・二十七日、九月十五日・二十一日、十月八日・二十九日、閏十月十三日・十五日、十一月二十一日、十二月十九日の各条
3月は22日、29日と開催予定です。
木曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
昨今は、“ポップでライトな”歴史が流行っているようですが、そんなポップでライトで楽しげなイメージも、もとはといえば何らかの史料に依拠して形作られたはずです。そのもとの部分の史料に当たって事実関係をきちんと踏まえて整理するという作業に慣れておくことも、いろいろな角度から楽しむのに役立つかもしれません。
ただ、そうすると今度は“ポップでライトな”歴史を楽しめなくなってしまうのかもしれませんが…
基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、2012年、何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。