『河内源氏』読了の方にお勧めする論文
No.8944
本日は私の関係者に誕生日を迎えるという方が複数あり。
ますますの御健勝と御活躍を祈念申し上げます。
ところで、たしかに岩田君の御著書『乱世に挑戦した男 平清盛』(新人物往来社)は「じわじわ」と売れ行きを伸ばしている模様。これは、読み終わった人からの評判がそうさせているのだと思います。
この時代に本格的に取り組んでみようという学生さんなどにとって、現段階の研究水準を踏まえた水先案内を果たすような本です。
なにしろ、若者が書いたという点に価値がある。若い方たちには、オヤジの語る歴史よりも、オニイサンの語る歴史の方がとっつきやすいというものでしょう。
一方、元木先生の『河内源氏』(中公新書)はベストセラーとして、刊行後不動の地位を保ち続けています。この本によって、成立期の武士にたいする理解が大きくあらためられたという読者の方も多いようです。
そのゆえか、「最近の研究では、木曽義仲の評価など、どのようなものなんですか?」などという御質問が、私のもとに寄せられて来たりもしております。
そこで、そんな疑問を持っておられる方に、ぜひ御一読をお勧めしたい論文を紹介させて頂きます。
長村祥知「木曾義仲の畿内近国支配と王朝権威」(『古代文化』63-1)
木曾義仲に対する従来の通説的理解が、やはり『平家物語』史観に基づくものに他ならなかったことに気づかされます。
また、これも面白い。
長村祥知「源行家の軌跡」(『季刊iichiko』110)
おそらく、源行家を正面から取り上げた初めての研究でしょう。
実証研究は、かくありたいと思わせるような論文です。
ますますの御健勝と御活躍を祈念申し上げます。
ところで、たしかに岩田君の御著書『乱世に挑戦した男 平清盛』(新人物往来社)は「じわじわ」と売れ行きを伸ばしている模様。これは、読み終わった人からの評判がそうさせているのだと思います。
この時代に本格的に取り組んでみようという学生さんなどにとって、現段階の研究水準を踏まえた水先案内を果たすような本です。
なにしろ、若者が書いたという点に価値がある。若い方たちには、オヤジの語る歴史よりも、オニイサンの語る歴史の方がとっつきやすいというものでしょう。
一方、元木先生の『河内源氏』(中公新書)はベストセラーとして、刊行後不動の地位を保ち続けています。この本によって、成立期の武士にたいする理解が大きくあらためられたという読者の方も多いようです。
そのゆえか、「最近の研究では、木曽義仲の評価など、どのようなものなんですか?」などという御質問が、私のもとに寄せられて来たりもしております。
そこで、そんな疑問を持っておられる方に、ぜひ御一読をお勧めしたい論文を紹介させて頂きます。
長村祥知「木曾義仲の畿内近国支配と王朝権威」(『古代文化』63-1)
木曾義仲に対する従来の通説的理解が、やはり『平家物語』史観に基づくものに他ならなかったことに気づかされます。
また、これも面白い。
長村祥知「源行家の軌跡」(『季刊iichiko』110)
おそらく、源行家を正面から取り上げた初めての研究でしょう。
実証研究は、かくありたいと思わせるような論文です。