日野法界寺から醍醐寺まで

No.8942

 昨日は伏見区主催の醍醐・日野地区の歴史散歩に参加して、法界寺から醍醐寺までを歩き、醍醐寺で『平家物語』に登場するこの地域を題材にした講演をさせて頂きました。

 大学で教鞭を執っておられるお二人を含めて、史学・文学専攻の四名のゼミの関係者に御助力をいただきました。史跡の説明や、参加された市民の方たちからの御質問への応答など、様々な側面で、いろいろ活躍して下さいました。
 この場を借りてあつく御礼を申し上げます。

 会終了後、この四名の方たちと三宝院を見学、雨月茶屋前の屋台のお店で昼食の後、今度は霊宝館と仁王門内側の境内を見学致しました。おみくじを引いた後、上醍醐登山にチャレンジした方もおられましたが、地下鉄醍醐駅上のアルプラザにて解散。充実した一日でした。
 入場料を取られるようになってから、醍醐寺の中に入るのは敬遠しておりましたので、五重塔や金堂の前に立ったのは、それこそ四半世紀ぶりくらいになります。 

 しかし、醍醐寺に到着した講演の前、そして帰宅後の疲労感は異様で、かつて経験した種類のものではなく、やはり老化を痛切に自覚させられた次第です。ケータイの歩数計の数字は12373で、たいした数値ではないのですが、困ったものです。
 いまのうちに、行けるところには行っておいた方が良いということなのでしょう。

 本日は、まず宅急便で出版社にゲラを発送。それから、今度は20日に佐賀県小城市で行う講演のレジュメを作ります。講演のテーマは「千葉と小城の景観」です。

 今週のキャンパス・プラザの授業は、伊勢平氏の発展に関するお話しをすることにします。木曜のゼミはいつも通り。
 昨日、カルチャーセンターで初舞台を踏まれた岩田君からのお話しも楽しみですね。

 そういえば、今朝の『朝日新聞』に岩田君の御著書『乱世に挑戦した男 平清盛』(新人物往来社)の広告が出ていました。
 大河ドラマ云々のキャッチフレーズで売られているようですが、内容は最新の研究を集約し、これに岩田君なりの分析を加えて、分かりやすく論述したものですから、この時代のことを勉強したいと考えている学生さんには絶好の良書だと思います。

 卒論で院政期・源平内乱期の政治史や『平家物語』を取り上げている(orようとしている)学生さんには、とくにお勧めします。執筆が捗ること、うけあいです。

 ちなみに、元木先生の『河内源氏』(中公新書)は、相変わらずベストセラー街道を爆走中。
 心強い限りです。

別働隊報告-次回の『吾妻鏡』-

No.8943

 「醍醐もちもちぃんウォーク」に参加された皆さま、お疲れさまでした。当日は好天にも恵まれ、暖かな一日となりましたね。
 ゼミ関係者のみなさんのご活躍はもちろんのこと、参加された地元の方々にとりましても有意義な機会となったのではないでしょうか。

 私はひとり「別働隊」と称して、大阪府堺市のよみうり堺文化センターにて「清盛・落胤説の検証そして清盛と伊勢平氏」と題されたお話しをしてまいりました。熱心な受講者のみなさんを前にしてお話しをさせていただけるというのは、至福の機会と実感した次第であります。次回以降もしっかり準備してまいりますので、よろしくお願いします。

 拙著のほうも、野口先生がさかんに宣伝して下さるおかげで、“じわじわきている”ようです。大変ありがたいことであります。

 次回の正治年間の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2011年11月17日(木)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:正治二年(1200)正月八日・十五日・十八日・二十日・二十一日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日・二十八日、二月二日・五日・六日・二十日・二十二日・二十六日、閏二月二日・八日・十二日・十三日、三月十四日、四月八日・九日・十日・十一日・十二日・二十五日、五月二十八日、六月十六日・二十一日・二十九日、七月六日・八日・十五日・二十七日、八月二日・十日・二十一日、九月二日・二十五日、十月十三日・二十一日、十一月一日・四日・七日、十二月三日・二十七日・二十八日の各条
    正治三年(建仁元年、1201)正月十二日、二月三日・五日、三月四日・十日・十二日・二十四日、四月二日・三日・六日、五月六日・十三日・十四日・十七日、六月一日・二日・二十八日・二十九日、七月六日、八月十一日・二十三日、九月七日・九日・十一日・十五日・十八日・二十日・二十二日、十月二日・六日、十一月十三日、十二月二日・三日・二十八日・二十九日の各条

 11月は17日、24日に開催予定です。

 木曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、天高く馬肥ゆる秋から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。