「木曽義仲の畿内近国支配と王朝権威」

No.8218

 「わびすけ」は建てかえられて「貸しビル」になるのだそうですね。

 金曜日Ⅱ講時の『吾妻鏡』ですが、7月は木曜日Ⅲ講時に実施することになりました。
  15時からの『吾妻鏡』に出席されている方も、時間があったらご参加下さい。次回(7日)は元暦元年三月十四日条からです。
 なお、28日は講読会の後、午後5時くらいから藪本勝治君(神戸大学非常勤講師・中世文学)の研究発表を例会(公開研究会)として行う予定です。
 テーマなどは追って告知致しますが、『吾妻鏡』を素材にした軍記論ですので、史学・文学を問わず多くの方の御出席をお願い致します。

 長村祥知君の「木曽義仲の畿内近国支配と王朝権威」を巻頭論文とした『古代文化』63-1が刊行されました。内乱や幕府成立の意味はもとより、通説的な義仲の評価を一変させる内容です。ぜひ、御一読下さい。
 中世前期の歴史を専攻していたり、『平家物語』を研究課題とする院生以上のゼミメンバーには、とくに熟読を課します。
 コピーを5部ほど私の研究室ドア脇のボックスに入れておきますので、ゼミメンバーや基礎・教養科目受講者で、読んでみようという方はお持ち帰り下さい。

 『古代文化』のこの号には、渕原智幸「藤原実方の陸奥守補任-10世紀末の小一条家に関する一考察-」が研究ノートとして掲載されていますが、これまた武士論専攻の方には必読の内容です。長く国文学・国史研究者間で議論の対象となっていた、実方がなぜ、陸奥に赴任することになったのかという謎の解明も、ピリオドを打たれることになりました。 

  『古代文化』の次号には、生駒孝臣「平安末・鎌倉初期における畿内武士の成立と展開-摂津渡辺党の成立過程から-」が掲載されますが、これも、やはり武士論研究者必読の論文でしょう。
    参照→ http://kodaigaku.org/kodaibunka/new_vol.html

 ところで、『古代文化』の刊行母体である(財)古代学協会で、「古代学講座」が開講されることになりました。
 『小右記』や『栄花物語』講読の講座も用意されているようです。
 平安京の真ん中で、平安時代の日記や文学作品を読むというのは贅沢な話ですね。
   参照→ http://kodaigaku.org/study/koza-koenkai/kodaigaku-koza/2010/2010koza.html

真夏の梅雨-次回の『吾妻鏡』-

No.8219

 木曜日の『吾妻鏡』は二本立てになったのですね。より厚く熱く読んでまいりましょう。
 七月初回はちょうど七夕の日と重なりました。
 スピッツの名曲「涙がキラリ☆」は、七夕をイメージした曲であるということを、以前、草野マサムネさんが言ってました。

 次回の『吾妻鏡』(文永年間)のご案内です。

 日時:2011年7月7日(木)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:文永二年(1265年)十月十八日・二十五日、十一月十三日・十六日・十七日・十九日・二十日、十二月五日・十八日の各条
    文永三年(1266年)正月二日・十三日・二十五日、二月一日・十日・二十日、三月五日・六日・十一日・十三日・二十七日・二十八日・二十九日、四月七日・十五日・二十一日、六月五日・十九日・二十日・二十三日・二十四日・二十六日、七月一日・三日・四日・二十日の各条

 文永年間が終わったら、頼家将軍期の建久十年(正治元年)にループしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 7月は7日、14日、21日、28日に開催予定です。
 今年度から木曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。