伊勢の「平氏」から六波羅の「平家」へ

No.7732

 26日(火)のキャンパスプラザの講義ですが、いよいよ伊勢平氏から「平家」へと話しを進めます。

 学外からゼミに参加されている皆さんは、早めにお出でになって錦華殿で開催されている松尾大社に関する展示を御覧になるとよいと思います。たしか、会期は明日までであったと思います。私も、なんとか見に行くつもりです。

 ☆ 青山学院大学の佐伯真一先生より、御高論「〔書評〕樋口大祐著『「乱世」のエクリチュール 転形期の人と文化』」掲載の『説話文学研究』第45号を御恵送頂きました。この号、鳥羽離宮や建築史の関係など、歴史学ジャンルからも興味津々の内容です。
 佐伯先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 和歌山県の阪本敏行先生より、御高論「治承・寿永の内乱と紀伊熊野-『平家物語』などの関係諸本における熊野関係逸話の物語性と事実性-」掲載の『御影史学論集』35を御恵送頂きました。
 阪本先生にあつく御礼を申し上げます。

ご無沙汰しております。

山本陽一郎
No.7739

 ご無沙汰しております。福井の山本陽一郎です。
現在は小学校勤務で、3年生の担任をしております。と言っても、規模の小さい学校なので、3年生は1クラスで、7人しかいません。最初赴任した時TTかとおもっていたら、校長先生から「担任をしてくれますか?」と言われたので、大変度肝を抜かれました。でも何とかかんとかやっております。というか毎日が教育実習の日々です(泣)。毎日児童の指導などで勉強になる面が多いです。またイベントも多く、1週間があっという間に過ぎていきます。
 現在赴任先の学校は福井県越前町の織田という所にあります。織田は、そうあの織田信長一族の発祥の地です。また越前国の二の宮剱神社というのがあり、織田氏は代々そこの神官をしていたそうです。学校には「伊部」(いべ)という姓の人が多いのですが、元々は古代の祭司を司った忌部氏からきていて、織田しも含めて、その末裔だそうです。またこの剱神社には、「神護景雲四年(770)」の銘の梵鐘があります。おそらく神仏習合が奈良時代に認められる貴重な神社だと思われます。
 またこっちに戻ってきてあらためて分かったのですが、北陸は本当に真宗王国で、来年の親鸞上人の750回忌に合わせて、博物館やお寺で各種イベントがあります。
 北陸地方は、白山信仰や若狭地方や能登地方など、歴史的遺産の多いエリアが多く、暇を見つけては、見に行くようにしています。仕事で忙しくなったのですが、相変わらず書店の歴史書のコーナーはいつもチェックしています(最新の研究動向には付いていけてないですが)。仕事をして思ったのですが、野口先生にお会いした頃に、たくさんの歴史学の名著や論文などを紹介してもらって、読んでいた頃がなつかしく、本当に貴重な時間を過ごさせてもらったと思います。
 ところで、昨年の中学校で、国語の先生が、教科書を大型コピー機で印刷していたのですが、印刷機から出てくる文字が「八幡大菩薩」や「鏑矢」、「平家」などの文字が出てきたので、即座にその国語の先生に「『平家物語』の屋島の那須与一の場面ですね」と思わず言ったら、「なんで字だけで分かるの?」と驚かれました。職業病でしょうか?

>岩田さん
 『吾妻鏡』講読会を牽引していただきありがとうございます。
 岩田さんには、足を向けて眠れません。
 ところで、『草燃ゆる』がCSで全話放送したと聞いたのですが、本当でしょうか? 

「藤原利仁から織田氏まで」を目標に!

No.7740

 山本君、出てきてくれてありがとうございます。
 久しぶりですね。
 小学校3年生7人のクラス担任なんて、教育者の頂点にいるようなものです。
 織田氏発祥の地に勤務されているとは、奇遇ですね。中世後期も勉強せよと言う啓示なのかも知れません。「藤原利仁から織田氏まで」を目標に掲げて下さい。

 『吾妻鏡』の講読会は、今日も四時間ほど続けました。岩田君がしっかりリードしてくれています。時に、山本君の時代の話に花を咲かせることもあります。研究室の前では伊豆旅行の写真の中で、いつも山本君が微笑んでいます。

 後輩たちにも紹介したいので、御上洛の折は必ず訪ねてきて下さい。

 『草燃える』ですが、高校以来の親友から贈呈されたDVDを所蔵しております。さすがに永井路子氏の原作だけあって『吾妻鏡』の実写版の如しです。

 下に紹介した『歴史評論』の落合義明先生の論文は是非読んでみて下さい。手に入りにくかったら、コピーを送付しますので御連絡下さい。

ジェネラル芋粥の凱旋

No.7742

 山本さん、ご無沙汰しております。ご当地でのご活躍、祝着至極に存じます。どしどし職業病を炸裂させてください。僕は京近郊でひもじい思いをしてますから、福井の芋粥をたらふく食べさせていただきたいものです(僕はまったく五位に届かない身分ですが)。

 『吾妻鏡』の講読会は月曜から火曜に引っ越してしまいましたが、順調に継続中です。六年前は二俣川合戦の頃などを読んでいたのですが、いまは宗尊将軍の時代を読んでおります。

 大河ドラマ『草燃える』(1979年、NHK)は、昨年CSの時代劇専門チャンネルで放送され、今年も10月18日からまた時代劇専門チャンネルで再放送されているそうです。
 藤九郎盛長役は、ほがらかな武田鉄矢さんです。武田鉄矢さんは1991年の『太平記』では楠木正成役でしたが、役柄の違い(※武田さんは『草燃える』の直後に金八先生などもやっている)などに思いを馳せながら見るのもおもしろかったです。もちろん、考証のすばらしさなどは言うまでもありません。

 京都においでの際は、ぜひお立ち寄りください。