敬老の日だからと「けえる」訳にはいかない!

No.7605

 敬老の日です。考えてみると、今の老人というのは、とてつもなく世の中が変わった時代を生き抜いてきた人たちだと思います。それこそ、身の回りの景色が何度も変化するのを経験した人たちです。
 良いことなのか、悪いことなのか。

 老人で思い出したのが、この本。
 染谷俶子著『まだ老人と呼ばないで』(日本経済新聞出版社プレミアシリーズ)です。著者の染谷先生は、鹿児島時代の同僚、というか同じ学部の先輩で、現在は東京女子大学のキャリアセンター長をおつとめです。
 一般市民を対象にしたエッセイで、電車の中で読むように書かれたということで読みやすく、面白く、そしてお勉強にもなる・・・という種類のものです。
 これから老人になる、団塊世代よりも少し下の年齢の方たちには、とても参考になる内容で、期せずして老人の意識を通しての日本と欧米との比較文化論にもなっています。

 しかし、私自身はもとより、同世代の人たちに久しぶりにお目にかかると、やっぱり老人です。無理して若者の真似をしていると、いきなりギックリいったりします。

 さて、今日は敬老の日で国民の祝日なのですが、授業時数を確保するため、多くの私立大学では授業が行われているのではないかと思います。京都女子大学もそのひとつ。
 しかし、こういう日は、幼稚園・中学・高校の教職員と大学の事務職員の一部の方たちがお休みなので、駐車場が空いていて助かります。
 そんな中、研究室で仕事をしていると、関東から上洛中のゼミ出身者がお出でになりました。ちょっと、先のことを心配していたのですが、御本人はやりたいことに向かって邁進中でいたってお元気。今日は本学の図書館に用があるとのことでした。
 こういう人ばかりだと「就活」は何ら問題ではなくなります。若者たる者、かくありたい。
 今日は、一回生の田島さんと高田さんも研究室を訪ねてくれました。 

笠智衆とその時代-敬老の次の日の『吾妻鏡』-

No.7613

 昨日は敬老の日でした。どのニュース番組でも、老いてなお驚異的な若さやフィジカル能力を維持するご老人達がやたらと紹介されていましたが、それはそれで尊敬すべきとしても、もっと普通な、たとえば笠智衆さんのような枯れた雰囲気の、それでも立派なご老人を紹介してくれても良いのではないでしょうか(それじゃあニュースにはならないと判断されるからでしょうか)。

 後期の火曜日の『吾妻鏡』は以下の範囲から読み進めて行く予定ですとお知らせしましたが、今日は過去の講読会で読んだ注目すべき記事を適当に選んで紹介させていただきました。参加者の皆さんは重たい『吾妻鏡』を持ってきていただいたのにすみません。
 次回も、今日の続きをご紹介したいと思います。その後、以下の範囲に戻って読み進めていきましょう。

 日時:2010年9月28日(火)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:本日(9/21)お配りした史料
    正元二年(文応元年、1260年)七月八日・十日・二十五日・二十六日・二十九日、八月六日・七日・十二日・十五日・十六日・十七日、九月五日、十月十五日、十一月十一日・十八日・二十一日・二十二日・二十六日・二十七日・二十八日、十二月一日・二日・十六日・二十日・二十一日・二十三日・二十五日・二十六日・二十九日
    文応二年(弘長元年、1261年)正月四日・十日・二十五日・二十六日、二月二十日・二十五日・二十九日、三月五日・十三日・二十日・二十五日、四月二十一日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日、五月一日・十三日、六月一日・三日・六日・十日・十八日・二十二日・二十三日・二十五日・二十七日・二十九日・三十日、七月二日・九日・十七日・十八日・二十二日・二十九日、八月二日・七日・十日・十二日・十三日・十四日・十五日、九月三日・四日・十九日・二十日、十月四日・二十九日、十一月一日・二日・三日・二十六日、十二月二日の各条

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。基礎的な史料読解のニーズにも対応していると思いますので、秋から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください。