高校野球なみの連投-オランダ報告六丁目-

No.7483

 「先発だ」とエース兼監督の野口先生からご指示をいただきましたので、上に書きます。昨日未明の雷雨にはほんとに驚きました。雷鳴はもちろん、稲光も眩しくて目が覚めてしまいました。

 ◆さて、誠に勝手ながら、8月17日(火)の府立総合資料館における日本古文書学会見学会が近づいて参りましたので、ご案内を再掲致します。
 時間  :13時~16時
 集合場所:京都府立総合資料館玄関に13時に集合(12時45分より受付開始)。
 参加費 :200円を徴収致します。
 内容  :上島有先生のご説明を承りながら、東寺百合文書を見学致します。前回の第Ⅲ類(檀紙)に続いて、今回は中世最高の料紙である第Ⅰ類を中心に見学致します。

 事前に参加を申し込まれた方には、既に見学用の資料がお手元に届いたかと思います。

 ◆しつこいですが、またオランダで考えたことを書きたいと思います。

 ※オランダの食事
 「これがオランダの食べ物だ」というものはあまりピンときませんが、コロッケのもとになったとされるクロケット、ホットケーキのようなパンネクック、ニシンやムール貝を使った料理などが有名でしょうか。クロケットはビールによく合います。
 もともと船乗りの国でもありますから、世界中の国の料理が持ち込まれ、いろいろなところでそれらを楽しむことができます。とくに、中華料理、イタリア料理、インドネシア料理などは、ほぼどんな小さな町にも一件はレストランがあります。これらの料理が嫌いでない方は、オランダでの食事に困ることはないと思います(オランダ語のメニューが読めないという難点は残りますが)。
 「オランダでは手軽なレストランを探しづらい」と、あるガイドブックなどに書かれていたのですが、私の印象ではそんなことはなく、しかも軽食でもよければカフェはどんな町にも必ず二つ三つはありますから、選り好みしなければ食事場所に困るということもないと思います。夏場は昼間も長いので探しやすいと思います。
 ところで、中華料理もインドネシア料理もアーモンドソース(味噌のような風味です)を多用します。中華料理で、焼き鳥のようなものに味噌のようなものがかかっているので、これはなんですかと尋ねてみると、「アーモンドソースだ」という答えでした。なるほど、味噌っぽい風味は豆の味なんですね。またインドネシア料理では、焼き鳥のようなものに同じく砂糖醤油のようなものがかかっていました。醤油ときな粉を混ぜたものかと思って尋ねてみると、やはり「アーモンドだ」という答えでした。いずれにしても日本にあるものに近い風味ですし、抵抗なくいただくことができました(焼き具合はもう少しレアなほうがよかった)。
 日本でいう納豆やクサヤのような、少々くせのある食べ物にも出会いませんでした(人によってはチーズなどがそれに当たるのかもしれませんが)。食材が一様に皆美味しいので、それをどのように料理してもだいたい美味しい、というのが私の全体的な感想です。
 なお、残さずきれいに食べると(※食べ方はさておき)、「good eater」などと言ってくれます。

 ※オランダの大学
 フローニンヘン大学(Rijksuniversiteit Groningen)の構内を少し見学させていただきました。この大学は1614年に創立され、オランダでも2番目に古く(※最古はライデン大学Universiteit Leidenの1575年) 、学生数は現在約20000人だそうです。
 オランダ国内には2007年現在15の大学があり、ほぼすべて公立大学だそうです。オランダの中等教育で最高レベルであるVWOの卒業資格をとった学生のみが入学を許されるため、結果として、大学進学率は全高校生徒の10%にも未たず、エリート志向が強いとのことです(ウィキペディアを参照)。
 そのフローニンヘン大学は街のほぼ中心に本部や図書館、人文科学系の学部を構え、理工系学部や各種実験棟、福利厚生施設(グラウンドや売店)などはクルマで十分ほどの郊外の広大な敷地に展開しています。原子力の実験棟などもこの郊外のキャンパスに設置されているのですが、理由は「やっぱり核実験棟はそれなりに危険だし」とのことです。が、そうは言っても市内からクルマで十分ほどですから、日本の大学が「郊外」に新たなキャンパスを構えるのとはわけが違いますね。
 この項目を書きながら知ったことですが、どうやらオランダと日本とでは大学そのものの社会的機能が異なるようですから、彼我の違いを一概に云々することはできないかもしれません。しかしながら、大学をざっと見学したときの衝撃は、私にとって小さいものではありませんでした。
 年度は九月に始まるため、私がお邪魔した七月下旬はオフシーズンでした。新学期には広大なキャンパスに「人があふれる」そうですが、混雑の観念もオランダと日本とでは異なるようですから、どのような雰囲気なのか改めて見てみたい気もします。

良いお店とは良い客の来るところである 

No.7485

 岩田君、先発ありがとうございました。
 お客さんが増えるに従って、投手の層が薄くなり、とうとうこんなことになってしまいました。ちょっと残念な気も致します。

 オランダ旅行。話は尽きないと思いますので、尽きるまでお願いできれば幸いです。→∞

 旅の楽しみの一つは食事だと思いますが、私の場合、旅行に出掛けて一番困るのは、生来胃腸が弱いために、腹をこわして旅程が必ず狂うことです。したがって、基本的に団体行動は不可。
 とはいえ、調子の良いときは食欲旺盛。しかし、運動不足なので、御承知の通りの結果という次第です。

 今日も、蒸し暑くて、あまり体調は良くなかったのですが、気分転換も兼ねて、昼食に以前から噂に聞いていた京都大学宇治キャンパス内にあるカフェ・レストランに出かけてみることにしました。→ http://www.madoi-co.com/food/kihada/index.html
 ランチメニューですが、なかなかにリーズナブル。そして、なにより、雰囲気が大変宜しい。
 緑の多い研究施設の中、これが本当の大学のレストランというものなのでしょうね。という感じでした。

 ☆ 当ゼミメンバーにもお馴染みの近藤好和先生より、新刊の御高著『武具の日本史』(平凡社新書)を御恵送頂きました。
 先に、同じ平凡社新書から刊行された『装束の日本史』と合わせて、これは日本史学習→研究に必備の書だと思います。
 とくに日本史関係の博物館学芸員を目指している方たちには必携でしょう。
  近藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

【追記】 13日の時点での話ですが、『坂東武士団の成立と発展』が早稲田の五十嵐書店に出ているとのことです。

オランダ報告・最終番地

No.7491

 >野口先生 燃え尽きるまで…とおっしゃっていただいた矢先に最終回で申し訳ありません。そろそろ言いたいことも無くなってきてしまいました…。
 オランダ報告の最終回は、そもそもなぜオランダに、しかもツアー旅行などではない方法で行ったのかをご紹介したいと思います。

 ※オランダの知り合い
 私の報告でも何度かご紹介したフローニンヘンの南方に、サイトラーレン(Zuidlaren)という人口一万人程度の小さな町があります。今回、オランダで私を案内してくれた知人というは、この町に住む一人の老人です。
 この老人は昨年11月頃に日本を訪れ、京都にも一週間ほど滞在していました。宿泊先が祇園ホテルでしたので、当時の私のバイト先にも毎朝毎晩ご来店いただきました(ホットティーばっかり飲んでました)。とても気さくな人なので、私にも「君は毎日働いているのか。忙しいな」というように声を掛けてくれたりしました。
 そのうち名刺を交換しようということになりまして、そこに彼のメールアドレスも書かれていましたから、老人が帰国した後にメールを送ってみました。すると、すぐに返信してくれましたので、それからメールのやり取りが始まりました。
 そうしてメールのやり取りをするうちに、「君もオランダに来ないか」と言ってくれましたので、じゃあ行ってみるか…と計画したのが今回の旅行というわけでした。先にも書きましたように海外旅行は未経験でしたから、準備などもわからないことだらけでしたが(※野口先生に「海外に行く飛行機のチケットはどこで売ってるんでしょうね」とご相談したこともありました)、現地に知り合いがいるというだけでも気持ちはずいぶん楽でした。出発前にもいろいろな方からアドバイスをいただくこともできました。
 それが今回のオランダ旅行のきっかけだったわけですが、現地の方々からも「日本人が一人で旅行するって珍しいな」とたびたび言われました。確かに、こういう形で初めての海外旅行を経験することは珍しいでしょうし、日本-オランダ間の移動は一人旅でしたが、現地での移動や宿泊はその老人が全て手配してくれましたし、図書館やスタジアムなどでのイレギュラーな交渉も引き受けてもらいましたので、ツアー旅行よりも余程恵まれた(甘やかされた)旅であったと思います。そのおかげもあって、いろいろな物事を気楽に見聞できたと思います。

オランダ報告の終了を惜しむ

No.7493

 「燃え」とまでは申し上げませんでしたが、岩田君の旅行記、終わってしまうのが残念です。

 この掲示板。お客さんが多くなったと申しましたが、なにしろ私の高校時代の同級生までが読んでくれていて、「岩田君の報告は、外国に行ったことのない人間には、視点が新鮮なので興味津々である。いっそのこと一つの紀行文にしてUPしては如何か」などというファン・レタ-ならぬファン・Eメールを頂戴したりしています。普通の旅行話とは違って、たしかに面白い。
 そのうち、出版社から旅行記執筆の依頼が来るかも知れません。

 ちなみに、高校時代からの友人と言えば、地方在住で事業所を経営している親友からは、「都内の有名私大の卒業生を採用したのだが、なかなか仕事に慣れてくれない。そのうえ、書類を綴じさせれば、揃えることが出来ず、曲がっていても気にする風でもない。雇い入れた責任上、後で自分で綴じ直している有様である」などという気の毒な繰り言が届いています。
 立派な資格なんかより、<基本>が大切ですね。

 狭い住宅地であるにもかかわらず近隣への迷惑も顧みずに・・・、のような、生活者としての基本に欠ける方たちの話を耳にすることも多くなりました。
 我が身を振り返って、行動を正さなければなりません。