もう、しょうがないほどの猛暑。

No.7458

 大変な猛暑ですね。このところ、四季の風情も失われ、これが「花鳥風月」の国なのか、と思っていたら、その異常さはそこに暮らす人間たちの社会にも及んで、「醇風美俗」などという言葉も死語になってしまったようです。

 目下、古き良き時代に、東国武士の出身ながら、商業の才覚を持ち、京都の高級貴族の援助を得て大陸に渡り、帰途の航海中、暴風雨に遭遇しながら、命がけで経典を将来し、六波羅にお寺を建て、千葉のお寺に下って高度な哲学的議論をたたかわせたお坊さん(しかも西国に地頭職を持つ)について、『研究紀要』に載せるべく駄文をまとめております。了行ではありませんよ。

 現社卒論ゼミの中間発表会ですが、土曜の午後ということで10月2日とすることになりました。公開で行いたいと思いますので、しっかりと準備をしておいて下さい。

 9月に予定されている「基礎演習Ⅰ」のノンアルコール・コンパですが、田島さんが幹事を引き受けて下さいました。ゲストのはずの岩田君もお手伝い下さるとのことです。深謝。

 ☆ 神奈川県立金沢文庫の西岡芳文先生より、同館で開催中の企画展「金沢文庫発見ものがたり」の図録等を御恵送いただきました。
 一風変わった、しかし、とても面白そうな企画展です。お近くにお住まいの方はぜひお出かけになると良いと思います。
 西岡先生にあつく御礼を申し上げます。

オランダ報告四丁目

No.7459

 日本の暑さにもようやく慣れてきました。暑さ馴化というのは本当に大変ですね。
 9月のゼミ会のご連絡は田島さんからもいただきました。ありがとうございます。オランダで撮ってきた写真もそのときにご覧に入れられると思います。
 そういうわけで、またオランダのことなどをご報告します。

 ※オランダの農業
 オランダの農地は広大です。とくに北部は見渡す限り平地で、山や丘と呼べそうなものはほとんど見当たらないくらいですから、農地も広大に確保できるのでしょうか。この時期はトウモロコシや麦、ジャガイモの畑が目立ちました。
 ところで、よく「日本人は農耕民族で、ヨーロッパ人は狩猟民族だから…」というたとえ話を聞くことがありますが、現地の農園を見ると、そのたとえ話は本当かなぁと懐疑的にならざるを得ません。「狩猟民族」と言われるヨーロッパの人々も、きちんと農耕を行っているわけですから(採れるものも美味しい)。
 もちろん、こういったたとえ話はもともとあまりきちんと掘り下げて考えられたものではないだろうとは思いますが、ともかくそんな感想を持ちました。
 フローラン=ダバディ氏はあるテレビ番組のなかで「フランスは農家の国」と面白い表現を使っていましたが、それに倣うなら「オランダは農業と酪農の国」と言えそうだと思ったという次第です。

 ※オランダの酪農
 高速道路沿いに、乳牛や肉牛、馬、羊、山羊、ロバなど各種家畜を放し飼いにしているのを頻繁に見かけました。牧場が広いので、牛舎に戻すときは大変だと思います。
 ホテルの朝食のときにも触れましたが、オランダでは乳製品が種類豊富で、どれも美味しいものばかりでした。基本の牛乳はもちろん、ヨーグルトもチーズも絶品でした。
 とくにチーズ(オランダ語でKaas)はどの町にも必ず専門店がありますし、普通のスーパーにも種類豊富にしかも安価で流通しています。専門店のチーズはたいてい(「アルプスの少女ハイジ」などに出てくるような)丸のまま売られていますし、頼めばその場でスライスしてもくれるようです。スーパーのチーズコーナーにも丸のままやスライスしてパックされた様々な製法のチーズが、熟成の進んだもの・そうでないもの・中くらいのものなどいろいろと区分けされて売られていました。

 ※オランダの街並み
 オランダは街の真ん中にほぼ例外なく教会と広場があります。アムステルダムのようなちょっと大きめの都市には、教会と広場のセットがいくつかあります。教会を取り巻く建物たちはほとんどが古い建物ですから、必然的に街の中心部の雰囲気は古風で統一感があります(たまに中華料理屋さんなども混じっていますが、中華屋さんもそれなりの外観で統一感のある街並みを形作っています)。
 街の外側に向かって住宅街や、新興の街並み(企業の新社屋など)が広がっていました。中心部の統一感に対して、郊外は実に個性豊かな建物が建ち並んでいます。そのあたりの対比を現地の人はどう考えているのか…と気になったのですが、尋ねるのを忘れてきました。すみません。