浄妙寺と『小右記』と軍記・語り物研究会

No.7094

 新聞報道によると、宇治木幡の浄妙寺跡の発掘調査で、寺域の南限を区切る築地塀の跡が検出されたとのことです。
 現地説明会については↓を御参照下さい。
   http://www.city.uji.kyoto.jp/0000003990.html

 昨日、『小右記』講読会も開始。長和四年五月六日条から。今年度は、従来のメンバーに加えて、国文4回生の谷口さんも参加。例によって、大谷さんが充実した資料を用意してくれて、「仁王会」のことがよく分かりました。

 『軍記と語り物』46号が届きました。これには藪本君の御高論「『義経記』の伊勢三郎譚-「世になきもの」の助力と伝承的背景-」が掲載されています。
 
 そういえば、次の日曜日(18日)に、青山学院大学で軍記・語り物研究会の例会があり、坂井孝一先生・菱沼一憲先生の御発表があります。歴史から二本、しかも興味深いテーマなので、これは是非拝聴にうかがいたいと考えております。

 ☆ 東京大学史料編纂所の高橋典幸先生より、御高論「荘園と居館」「南北朝の遺跡」(高橋慎一朗編『史跡で読む日本の歴史6 鎌倉の世界』)を御恵送頂きました。
 高橋先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 瀬野精一郎先生より、『佐世保随筆集 はまゆう』に寄稿された「裁判員制度」「皇位の継承」「軍部台頭の背景と契機」などの御高論等を御恵送頂きました。
 瀬野先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 東海大学の落合義明先生より、巻頭に先生の御高論「中世東国の中の河越氏・河越館」が掲載された『よみがえる河越館跡 国指定史跡河越館跡の発掘-その成果と課題』(川越市立博物館企画展図録)を御恵送頂きました。
 学部生の時、たった一泊二日でですが、私も河越館の発掘に参加したことがあります。 発掘調査の中心は川越女子高校にお勤めだった小泉功先生、また遺跡の保存運動には松本新八郎先生が参加されておられました。
 ちなみに、発掘調査に参加した当日、調査現場に行く前に遺跡の全体を把握しようと館の堀跡を歩いていた私は、表面が固くなっていた肥だめに片足を腰近くまで突っ込み、その姿で現場の皆さんに初対面の挨拶をしたという、実に「爽快な」(あの悪臭は今でも思い出します)記憶がございます。
 また、「川越の史跡を守る会」(たしかこのような名前だったと思います)の松尾鉄城さんらとともに、霞ヶ関の駅前で史跡保存を訴えるビラを市民の方たちに配ったことも、懐かしい思い出です。
 長い余談になってしまいました。
 落合先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ※ 昨日、今年度の研究費の執行が出来るようになった旨、連絡を頂きました。
    明日(16日)の『吾妻鏡』講読会は、『古代文化』編集委員会がありますので休会になります。 

Re: 浄妙寺と『小右記』と軍記・語り物研究会

大谷久美子
No.7096

 藤原道長の願による木幡浄妙寺造営および供養については『栄花物語』巻第十五に詳しく述べられるところ、記事興味深く拝見いたしました。別用があり行けないのが残念です。

 さて、昨日『小右記』講読会が再開されました。共同研究室も使用することができ、人数も増えたこと、嬉しく思います。前回は長和四年五月六日条でしたね。
 これからしばらく仁王会関連記事が続きますので、前回発表分より順々に報告を充実させていきたいと思います。どうぞよろしく御指導くださいますようお願い申し上げます。
 また、お預かりした『紫苑』八号ですが、昨日5講時無事に軍記物語研究者の先生にお渡しすることができましたので、報告申し上げます。

『小右記』講読会は来週はお休みです。次回は4月28日(水)13時~14時30分、L校舎3F共同研究室にて開催となります。長和四年五月六日条の続きを読みますので、興味がおありのかたは、どうぞお気軽に御参加ください。