直江兼続の出版した「文選」

No.6820

 今日は、さきに元木先生より御案内いただいた(>>No.6792)古文書学会の見学会に参加して参りました。上島有先生の解説をうかがいながら、生の中世文書をじっくり拝見するという、実にぜいたくな見学会でした。
 いろいろとお骨折り下さった元木先生にあつく御礼を申し上げます。

 会場の京都府立総合資料館では、ちょうど特別展が開催中でしたので、これも見学。
 なかなか良い展示なので、せっかくですから、京女の皆さんにも紹介しようと、ポスターとチラシを頂いてきたのですが、後で気がついたら会期は23日まで。
 これでは、夏休み中、しかも回りが工事だらけの研究室前に掲示しても意味がありません。そこで、この場で宣伝です。

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「古典籍へようこそ-直江版「文選」とそのなかまたち-」

 開催期間:7月25日(土曜日)~8月23日(日曜日)(8月12日(水曜日)は休館)
会場: 京都府立総合資料館2階(入場無料)
   http://www.pref.kyoto.jp/shiryokan/
 開館時間:午前9時~午後4時30分
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 直江版「文選」は、1607年、上杉景勝の家老であった直江兼続の委嘱によって京都要法寺で刊行された「文選」のこと。古活字版として貴重な文化財です。

☆ 國學院大学の森幸夫先生より、御高論「頼朝挙兵時の相模国目代について」掲載の『ぶい&ぶい』Vol.009を御恵送頂きました。
 治承4年(1180)の相模国目代が特定できるとは考えてもいませんでした。短編ながら貴重な成果だと思います。
 最近の研究において、12世紀に諸国の目代や荘園の沙汰人として活動した下級官人に関する知見が数多く紹介されていますが、これは武士論ともリンクする問題だと考えています。
 森先生にあつく御礼を申し上げます。