今年最初で今年度最後の講読会

No.6528

 昨日の一回生対象の『吾妻鏡』講読会は、これから期末試験というわけで、今年はじめにして今年度最後の講読会となりました。頼朝が安房から上総広常と千葉常胤に参向を求める使者を送り、広常のもとに赴いた和田義盛が戻ってきて、広常の返事を伝えたところまで。鎌倉入りは新年度送りとなりました。
 例によって、お土産の紹介。船津丸さんからは名古屋名物「坂角のお煎餅」を一箱、それに「きしめんパイ」、井草さんからは群馬県の形をした「鶴サブレー」。みんなで美味しく頂きました。

 午後、史学科一回生の大倉さんが、お友達の今井さんを誘って来室。また、歴史学に対するモチベーションの高い仲間が増えました。

 目下、デジカメで撮影した見学会などの写真をプリントアウトする作業を進めているのですが、どうもPCとプリンターの相性が悪いようで、うまくいきません。
 PCの方は起動すると、いきなり一太郎が開いてしまったり、といったトラブルもあり、いずれ鈴木君に御出張を仰ぎたいと思っております。
 いつになっても、「PCとは奇怪な機械のことである」(呪符として、研究室のPCデスクに貼ってある元木先生の至言です)。

軒端の梅-次回の『吾妻鏡』-

No.6530

◆バラク=オバマ氏がアメリカ大統領に就任しました。
 注目された就任演説では“責任”という言葉が強調されていましたが、私が印象的であったのは、演説の随所から過去の先人たちを讃えつつ、それを受け継ぎ、さらに後世へ誇りを持って引き継いでゆくのだという強い意志が滲み出ていたことでした。つまり、過去・現在・未来をひとつながりの歴史としてしっかりと意識しているのだということが伺えたことです。
 “変革(change)”という言葉を強調して選挙戦を戦ったオバマ氏だけに、過去から未来までの連続性を踏まえていたことは印象深いものでした。その上で、従来の方法を“変革”しようという姿勢が示されていたと思います。
 ともすれば、「変革」というと過去からの訣別、分断という側面ばかりが注目されますが、過去の安易な切り捨て、未来に対する浅慮を戒めた上での“変革”を目指す姿勢が打ち出されていた演説だったのでないでしょうか。かつてそこに生きた人々の歴史が、いまそこに生きる人々の言葉の中に息づいているようで少し羨ましく思いました。

◆次回の『吾妻鏡』は1月27日(火)。暦は今と違いますが、源実朝の命日ですね。

 日時:2009年1月27日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 野口実先生の研究室
 範囲:仁治二年(1241年)三月二十七日、四月二日・三日・五日・十六日・二十五日・二十九日、五月六日・十日・十四日・二十日・二十九日、六月八日・十一日・十六日・十七日・十八日・二十八日、七月八日・二十六日、八月十一日・十五日・二十五日・二十八日、九月三日・七日・十日・十一日・十三日・十四日・二十二日、十月十三日・二十二日、十一月三日・四日・十七日・二十一日・二十五日・二十七日・二十九日・三十日、十二月一日・五日・八日・十三日・二十一日・二十四日・二十七日・二十八日・二十九日・三十日、の各条

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください。

 ※開催場所について訂正しました。

実朝忌

No.6532

 次の『吾妻鏡』講読会ですが、共同研究室ではなく野口研究室で行いますので、お間違えのないようにお願いいたします。

 正月27日は、実朝の忌日というわけで、九条大宮の大通寺(由来は実朝の妻・西八条禅尼の開いた遍照心院)では、毎年国史・国文などの研究者による講演会が開かれています。
 今年の講師は、愛知県立大学教授の久冨木原玲先生、演題は「中世の女流文学-とはずがたりの世界」とのことです。
 参加費は無料ですが、申し込みが必要です。詳細は研究室前の掲示を御覧下さい。
 
 ※ 国文専攻のメンバーにとっては、『吾妻鏡』講読会よりも、こちらを優先した方がbetterかもしれません。