「年賀状」放談

No.6508

 「研究者に正月はない」などと気取って、年末年始は家でPCに向かってほとんど原稿執筆。ワープロソフトは一太郎ですが、一息入れるとインターネットの方に気が向いてしまいます。

 今年もたくさんの年賀状をいただきました。ありがとうございました。
 その中には、貴重な情報が盛りだくさん。

 まず、思いもかけない方から、この掲示板を見ているとのメッセージ。こんなことを書くと、また若い人の書き込みが減ってしまうかも知れませんが、たとえば、学界の重鎮のお一人である某大学の名誉教授の先生など・・・。恐縮の極みでした。

 次に、「なるほど、そう言えば」という情報。
 大の義経ファンの女性(ただし、前川さんではありません)からは、「今年は牛若丸生誕850年」。
 だとすると、「平治の乱勃発850年」の年ということでもあります。中世武士論の研究者にとって、平治の乱は重要なメルクマールであり、これは小規模でも何かイベントを企画しなければならないと思います。たとえば「信西顕彰の夕べ」とか。 

 一方、昨年「篤姫」ブームで湧いた鹿児島からは、「島津斉彬生誕200年」とのお知らせ。
 人気の「篤姫館」も3月まで開館延長とのことなので、「幕末の薩摩」ブームは暫く継続することでしょう。それにしても、昨年は鹿児島の博物館の学芸員の皆様は大変だったことと思います。お疲れ様でした。ちなみに、島津氏成立期の話は大河ドラマにはならないでしょうか。

 大河ドラマの呼び込みといえば、横須賀市の「三浦一族研究会」の活動を思い出します。その関係の方からの年賀状によると、来年、この会が十五周年を迎えるのを記念して、三浦義村に関するシンポジウムを企画する案が浮上している由。これは楽しみです。

 大学・大学院の後輩には博物館で活躍されている方たちが多いのですが、北陸にいる後輩からの年賀状には、ついに「館長」に就任された由。
 ゼミ旅行は、木曾義仲の戦跡を訪ねるという目的にして北陸にしましょうか?
 
 著名な同業の研究者からの年賀状で<厳しかった>のは、「この冬、野口さんの御論をいくつか拝読中です」というもの。
 結果が気になります・・・が、ありがとうございます。

 和歌文学の研究者の方からの年賀状には、藤原良経の和歌が記されていました。

    見ぬよまでおもひのこさぬながめより
         むかしにかすむ春のあけぼの

 夕刻、年賀状を出しにポスト(御蔵山中央のバス停前-岩田君だけが知っている)に行ったところ、比叡山の方に大きな虹が立っていました。「こいつぁ、陰陽師の出番だぜ!」と思ってしまうのは、『吾妻鏡』講読会(上級)のせいに違いありません。
 ちなみに、陰陽師と言えば、元日のテレビ大阪の特集番組に、山下克明先生が出ておられました。新年早々にお目にかかれて嬉しい限りでした。

 >山岡さん・尻池さん・満田さん 修論、もう一息がんばってください。

 >江波さん 大晦日からの御奉仕、お疲れ様でした。これから六波羅に戻られるなぞ、「厳島内侍」さながらの御活躍ですね。

「年賀状」放談二丁目

No.6509

 新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

 お正月は初詣。そんなわけで今年も三が日は初詣客で賑わう八坂神社門前でバイトしておりました。今年は昨年と比べどことなくお客様の財布のヒモも固めのご様子でしたが、なによりもの大きな違いは、アジア(中国系)からの外国人旅行客の姿が激減したことでしょうか。昨年は、北京オリンピックを前にした空前の好景気に沸く(?)中国からの観光客の方々が京都土産のタンブラーを盛んに大人買いしていたのですが、今年はそんな方々の姿は気配すら漂いません。

 以上、頂戴した年賀状のお返事が遅れた言い訳でした。ただいま鋭意作成中につき、このあと野口先生と同じポスト(御蔵山中央のバス停前)まで投函しに行ってこようと思います。