しどろもどろの『小右記』

No.6445

 京都女子大学は本日より学生行事週間。明日から月曜日まで(11月1日~3日)大学祭(藤花祭)。詳しくは、こちらを御覧下さい。↓
             https://www2.kyoto-wu.ac.jp/touka2008/index.html

 4日(火)は学生行事週間の最終日ですが、『吾妻鏡』講読会は実施します。普段は授業で参加できない方々も、ぜひどうぞ。なお、木曜日(6日)の『小右記』講読会ですが、この日は出席者の都合により休会とします。

 昨日は、科研費の申請書の訂正の電子申請がうまく行かず、結局、事務の方に助けて頂いて、どうにか完了できたのですが、ほんとうに何度もIDやキイワードを打ち込んでアクセスするなど大変でした。私のごときアナログ人間には、手書きで訂正は二本線を引いて捺印という時代が懐かしい。その方がどんなに心安らかに事務仕事がこなせたことか。なんでもPC頼みの今のご時世にはついていけません。
 とはいえ、現実の局面においては、かかる何れ淘汰されるべき前世紀の遺物の存在は事務方にとっては迷惑この上ないものと思います。にもかかわらず、優しく親切に対応して下さっていることにただ感謝あるのみです。
 
 そのような次第で、Ⅳ講時の『小右記』講読の予習が全く出来ておらず、一生懸命に予習をして下さった出席者の方々に納得のいく解釈を示すことが出来ず、申し訳ない限りでした。せっかくの土田直鎮先生の『小右記』演習のノートも、筆記した当の私が不勉強では威力を発揮しようがありませんでした。

 ところで、『小右記』の読解と言えば、最近、八木書店から小右記講読会編『小右記註釈 長元四年』という本が出ました(大変高価なのですが、がんばって研究室で購入)。
 これは、研究者の長年の成果に負うものですが、一方、近々、宇治市在住の主婦を中心としたグループが一ヶ月分とはいえ、同様の『小右記』の注釈書を刊行されるとの話を聞いております。
 研究者という立場にありながら、『小右記』は難しい、分からないなどと言っていられないご時世になったようです。こちらは歓迎すべき事。平安時代専攻の日本史・国文の院生諸姉兄もウカウカしてはいられませんぞ!

 ☆ 再興中世前期勉強会の遠藤明子さんより、御高論「「国指定史跡相模川橋脚」について」掲載の『段かづら』第6号を御恵送頂きました。
 遠藤さんに、あつく御礼を申し上げます。

秋の訪れを告げる『吾妻鏡』

No.6446

 聞くところによると、「学祭」というものに行ったことがないという人はけっこういるようです。個人的には、11/1(土)13:00~(於、野外ステージ )の『京女生100人に聞きましたクイズ!』が気になります。

 ところでまた次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2008年11月4日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』暦仁二年(延応元年、1239年)八月二十二日、九月十一日・十六日・二十一日・三十日、十一月一日・二日・五日・九日・二十日・二十一日、十二月五日・十三日・二十一日
          延応二年(仁治元年、1240年)正月一日・二日・十五日・二十二日・二十三日・二十四日・二十七日、二月二日・六日・七日・十九日・二十三日・二十五日、三月七日・九日・十八日、四月一日・八日・九日・十日・十二日・二十五日、五月一日・四日・六日・七日・十二日・十四日・二十五日、六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日の各条

 十一月は、11/4、11/11、11/18、11/25に開催予定です。
 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

22歳の美味しい『吾妻鏡』

No.6450

 若い人たちの前でしつこく昔話を聞かせるような老人にはなりたくないという若い頃の自戒を忘れ、講読会の時間の半分以上を浪費してしまったことを深く反省いたしております。

 本日の講読会は、江波さんが浄土寺バス停近くにあるお気に入りのお店で買ってきて下さったアップルケーキと岩田君の伊勢からのお土産(いつものコーヒーも)で、またしても「美味しい講読会」となりました。伊勢からのお土産といえば、先週の『小右記』講読会の時も満田さんからいただきました。あわせて、御礼を申し上げます。
 アップルケーキはこの時期にお誕生日を迎えるゼミメンバーへのお祝いの意味を込めてとのこと。そういえば、ほんの近々に22歳になるメンバーがおられますね。

 本日の講読会の内容も、また美味しいものあり。延応元年七月二十七日条の信濃国善光寺にたいする北条泰時の念仏料寄進状と八月十日条の藤原頼経の金光経供養願文は頗る重要な内容を含むものと思われます。とくに後者については、政治思想史に詳しい長村君のコメントを頂きたかったところ。一人で読んでいたら、ぜったいに読み飛ばすところでした。やはり、講読会ならではの発見でしょう。

 このところ気になるのは、京都や愛知・和歌山で教職についたり、京都・神戸や広島・東京の院に進学された方々をはじめとするゼミ古参メンバー(いつまでも現役扱いです)諸姉兄の動静。御多忙のことでしょうが、ときにメールででも、近況などお知らせ下されば嬉しいところです。

 それから、龍大の杉山君、卒論中間報告がんばってください。

 それでは、ほんの近々、22歳のお誕生日を迎えられるメンバーの前途に幸多からんことを祈念して、本日の書き込みを終えたいと思います。