金沢北条氏と六波羅:金沢文庫と京女

No.6143

 『紫苑』の再校ですが、昨日印刷屋さんに渡しました。大雨で交通が混乱している中、午前中から研究室に来て、執筆者から届いたゲラの取り纏めをして下さった山岡さん、ありがとうございました。また、期限厳守で校正を済まされた執筆者各位にも御礼を申し上げます。岩田君には学部生の校正について御指導を頂きました。これまた、御礼申しあげます。

 印刷屋さんにゲラを渡した直後、神奈川県立金沢文庫の永井晋先生が研究室に御いで下さいました。私は永井先生が研究代表者になっている科研のメンバーに加わっており、その研究の進捗状況について、先生がわざわざ御説明に来て下さったという次第で、恐縮な限りです。
 ちょうど研究室にいた山岡さん、それに四月から学習院の大学院に進学される伊藤さんも加わって、いろいろお話をうかがうことが出来ました。
 天候が悪く、京都女子大周辺の御案内が出来なかったのが残念でしたが、このシチュエーションは金沢北条氏の上洛を迎えた六波羅殿の被官のようなものか、などと思いをめぐらせながら有益かつ楽しい一時を過ごさせて頂きました。
 永井先生には、悪天候の中、しかも日帰りの御上洛でお疲れだったことと思いますが、本当にありがとうございました。今後とも宜しくお願い申しあげます。
 ちなみに、お話しに出た企画展の件、実現を楽しみに致しております。

 『入門吾妻鏡』の校正も、岩田君のもとに集約されているようで、これまた執筆者の皆さん、ありがとうございました。

 いよいよ鈴木君と永富さんの結婚式が迫ってきました。スピーチは藤原実資が臨席していたら日記に「如泥」と書かれそうですし、礼服のズボンも入るかどうか?

 ところで、伊藤さんは、来週、京都を離れるとのことです。さみしくなりますが、前夜ヘルシンキ空港から電話をかけてきた人が、翌日の午後には京都にいるという時代ですから、京都と東京の距離など何程のこともありません。広島の尻池さん同様に、しばしばの往復を楽しみに致しております。
 ともあれ、史学科から国文学の大学院に進むという経歴を活かしつつ、ますますの御研鑽を!

 ※ いうまでもありませんが、タイトルの「京女」は「きょうおんな」ではなく、「きょうじょ」です。京都では京都女子大学は「京女(きょうじょ)」で通っております。同じように「女坂(おんなざか)」といえば京女の通学路である「豊国廟参道」を指します。

諸事ご連絡など

No.6144

 『紫苑』の再校につきまして、敏腕編集長の山岡さんに野口先生、ありがとうございます。発行までもうしばらく、よろしくおねがいします。
 『入門吾妻鏡』のほうも、執筆者みなさんそれぞれに超多忙の折りにもかかわらず、丁寧な校正をお返しいただきました。質の高いお仕事を見せていただけることは、本当に明日への励みとなります。

 ◆3/26(水)の宇治見学会も近づいてきました。ご案内を再度掲出します。
 (日時)3月26日(水)、10:30~
 (集合場所)JR六地蔵駅改札前
 (見学予定地)平等院、宇治市街地の遺跡、神明地区周辺、など
        (※徒歩での見学が主となる予定です)
 参加希望の方は、前日(3/25)までに岩田か野口先生までご連絡いただきますようお願い致します(すでにご連絡いただいた方は結構です)。

 ◆4月以降の『吾妻鏡』の予定などは現在調整中です。入口と出口のある研究会ですから、春からいなくなる人たちと入れ替わりの新規メンバー随時募集中です。

 来週京都を離れる伊藤さんも、二年間、一緒に『吾妻鏡』を読んでくれたメンバーです。春からのご活躍をお祈り申し上げるとともに、またときどきはご研究の成果をこちらのゼミにも還元していただけることを期待しています。

新幹線車中より、感謝の気持ちをこめて

伊藤明日香
No.6147

私が野口ゼミに参加するようになったのは、四回生の四月でした。

正直に申し上げますと、
あの時私は、何もかもが行き詰まっていて、
藁にもすがる思いで野口先生の研究室の扉を叩いたのでした。

野口先生は、親身になって話を聞いてくださいましたし、
ゼミに参加している皆さんは、各自、目標をしっかりと見据え、
それに向かい、一歩一歩着実に前進なさっていました。

そんな皆さんの事が、眩しくて、羨ましくて、それが苦しい時もありました。


それでも今、こうして希望通りの進路に進めるのは、
そのようなみなさんの姿を見ることができたからこそ、だと思います。


また、勉強のことはもちろんですが、人として大切なことを、
このゼミでは多く学ばせていただきました。

どれだけ恵まれた環境にあっても、自分が一歩踏み出さなければ、道は開けていきません。
しかし、一歩踏み出す勇気を育むのは、周囲の人々の物事に対する姿勢であったり、あたたかな目であったりします。

野口ゼミで過ごした二年間、素晴らしい人々と幸せな時間を共有できたことを、私は忘れません。

今までありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。


終身ゼミメンバ-でいてください。

No.6150

 伊藤さん、もう東京に落ち着かれましたか?
 それとも、今日は木更津の御自宅の方でしょうか?
 私が藁よりお役に立てたかどうかは分かりませんが、ゼミのみんなからパワーを得られたことは間違いないと思います。京都で得た人との繋がりは伊藤さんにとって、これからとても大きな財産になることでしょう。
 しかし、それはひとえに伊藤さんが自ら勇気をもって一歩踏み出した成果だと思います。
 東京でも同様に積極的に道を切り開いていって下さい。
 これからも、しばしば御上洛されますように。
 つぎにお目にかかれるのは「中世戦記研究会」でしょうか?
 兵藤先生に、くれぐれも宜しくお伝え下さい。