もうすぐ中世戦記研究会

No.6083

 科研費報告書作成の合間に、27日(日)に開催される中世戦記研究会例会で担当させていただく輪読(『真名本曾我物語』巻八)の資料を作成。
 といっても、期末テストの採点も重なって、その場しのぎの感は免れず。まったく「論」をなしておりません。分かる範囲で登場する武士の人名比定を行い、歴史サイドから興味のひかれる記事を指摘する程度に過ぎない報告になると思います。ただし、例の如く、資料には系図と地図はたくさん入れておきました。
 そんな次第で、今回の例会で期待すべきは二つの研究発表。すなわち、

  鈴木啓子氏「『平家物語』における徳大寺実定説話 ―左大将就任をめぐって― 」

  生駒孝臣氏「治承・寿永内乱期の渡辺党(仮)」

 生駒さんは、私から御報告をお願い致しました。目下、畿内武士団とりわけ「渡辺党」研究の最前線におられる気鋭の研究者です。わざわざ関西からお運び下さいます。
 関西からは、初参加の方がもうお一人。名論文として評価の高い「徳大寺家の荘園集積」(『史林』86-1)を書かれた「御存知!」佐伯智広君です。かくして、鈴木さんの御報告も更に大いに楽しみ。議論沸騰を期待するところであります。

 行きもしないうちから、当日日帰りで、即、帰洛しなければならないことを本当に残念に思っております。

 ☆ 本日、脇田修先生・晴子先生から御夫妻の御共著『物語 京都の歴史 花の都の二千年』(中公新書)を、また、奈良大学の河内将芳先生より御高論「南都園会に関する二、三の問題」(『立命館文学』602)を御恵送いただきました。
 脇田先生御夫妻ならびに河内先生にあつく御礼を申し上げます。

「中世戦記研究会」日帰り報告。

No.6084

 中世戦記研、行って参りました。会場に行く途中で志立先生に出会って、最初に出た言葉が「今日は寒いですね」。言ったとたんに「あっ、しまった!」。
 ※ なぜかは申すまでもありますまい。

 私の「かる~い輪読」は論外として、本日の2つの研究報告はとても充実した内容。
 佐伯君にも期待通りのコメントをいただきました。東京で見るお姿の方が頼もしい。ひょっとしたら、佐伯君には東京の水が合うのかも知れません。ちなみに、帰洛の暁には大学院の後輩の某君がアイスクリームをご馳走してくれるのだそうです。
 ※ どこのアイスクリームかはお分かりですよね。

 生駒さんには、さっそく御報告内容の論文化をお願い致しました。私には、むしろ、渡辺党の研究から東国武士の存在形態について考え直すヒントが得られそうに思えました。

 今回も又、ご参会の方々から、たくさんの研究業績を拝受致しました。みなさまにあつく御礼を申し上げる次第です。

 さてさて、懇親会は失礼させていただきましたが、伊藤さん、如何でしたか?

【追記】 先年の東京ゼミ旅行のさい、大変お世話になった浅草金龍寺ご住職の並木優記師より、師が訳注・資料の作成を担当された野口善敬編著『禅門陀羅尼の世界-安穏への秘鍵-』(禅文化研究所)を御恵送いただきました。
 並木師にあつく御礼を申し上げます。