さきほど京都に戻りました。

No.5956

 このところ、年齢相応の体調の変化に苛まれ、意を決して医院の門を叩いたりいたしておりますが、本日(12日)はいささか無理をして、文献調査のために関東に出掛けて参りました。
 成果はあがりましたが、余分に持参した内服薬を使い果たしてしまうという始末。同世代の皆様、くれぐれも健康には御留意下さい。

 ☆ 山下克明先生より、御高論「陰陽道の成立と儒教的理念の衰退」(『古代文化』第59巻第2号)・「若杉家文書『反閇作法并作法』『反閇部類記』」(大東文化大学『東洋研究』第164号)を御恵送いただきました。
 山下先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 永井晋先生より、金沢文庫で開催中の特別展「鎌倉北条氏の興亡」の図録をご恵送いただきました。
 この図録には、先年、伊豆ゼミ旅行の際にお世話になった池谷初恵先生の御高論「伊豆の北条氏館跡と円成寺跡」が特論として掲載されています。
 北条氏の出自についての新説を踏まえたこの特別展、なんとか見学にうかがいたいと存じております。
 永井先生に、あつく御礼を申し上げます。 

この秋は相模へ・・・

池谷初恵
No.5957

野口先生、ご無沙汰しております。伊豆の池谷です。
上記の金沢文庫特別展の他、この秋相模では、鎌倉時代関連の企画展が合計4館で開催されます。いずれも、地域の武士・御家人を通して、鎌倉時代を見据える意欲的な展示内容になっているようです。
私はまだ金沢文庫しか見学しておりませんが、これからあと3館じっくり拝見する予定です。何しろ、当市北条氏邸跡の遺物が3館にお出かけしております。いざ鎌倉で、相模にむかう伊豆御家人さながらの活躍です(笑い)。

開催館と日程を記しておきます。詳しくはHPをご参照下さい。

金沢文庫特別展「鎌倉北条氏の興亡」
平成19年10月4日(木)~12月2日(日)
神奈川県立金沢文庫
http://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/kanazawa.htm

川崎市民ミュージアム企画展
「12-14世紀の武蔵と鎌倉 "つわもの"どもの光と影 -稲毛三郎とその時代-」
10月27日(土)~12月9日(日)
川崎市民ミュージアム
http://www.tsuwamono.info/

横浜市歴史博物館企画展
「12-14世紀の武蔵と鎌倉 鶴見合戦-『太平記』にみる横浜-」
2007年10月20日(土)~11月25日(日)
横浜市歴史博物館
http://www.rekihaku.city.yokohama.jp/index.html

秦野市桜土手古墳展示館 特別展『 鎌倉幕府御家人の館』
期間 平成19年9月22日~11月26日
桜土手古墳展示館ミュージアムプロムナード
http://navi.city.hadano.kanagawa.jp/s-gakusyu/bunkazai/

相模は東国武士一色の模様。

No.5959

 池谷先生、ありがとうございます。
 金沢文庫での御講演、さぞや盛況だったことと存じます。

 『北条時政』の上梓に一歩でも近づくためにも、金沢文庫のこの企画展だけはぜひ見学に出掛けたいと思っております。
 つぎに関心のあるのは、「稲毛三郎重成」を取り上げた川崎市民ミュージアム。同族の畠山重忠は大変有名なのですが、稲毛重成をテーマにどのような展示構成がされているのか興味の引かれるところです。
 秦野市は、在京活動が豊富で文化レベルも東国武士団屈指の波多野氏の本拠地だったところですから、こちらは様々な角度からのアプローチが可能だと思います。
 当方のゼミ生で南北朝時代のファンが行きたがりそうなのが、横浜市歴史博物館の企画展です。ここでは先年「兵の時代」という古代末期の東国社会をテーマにした素晴らしい企画展が開催され、講演にお呼びいただいたことがあります。あの企画展の一つの契機となった「西の谷遺跡」については、最近の武士研究の成果に基づいて再評価を加える必要を感じております。
 これらの企画展、できれば、全部行きたいのですが、体調と時間との相談です。

 池谷先生、ぜひ京都にもお出かけ下さい。六波羅・法住寺殿跡、御案内いたします。
 ちなみに、京都はここしばらく、「源氏物語」一色の観ありです。

 日本史研究会大会は2日目のみ参加しました。日本中世前期に関する最近の研究状況もあわせて鑑みるに、いよいよ従来のパラダイムが揺らぎ始めていることを実感させられました。
 それにしても、今年度の日本史研究会大会で何が残念だったかと言えば、討論の場に元木先生のお姿が見えなかったこと。主役不在の舞台の如し。

 ☆ 東京大学の本郷和人先生より、御高著『武士から王へ』(ちくま新書)をご恵送いただきました。
 本郷先生に、あつく御礼を申し上げます。