基礎演習Ⅰレポート受領しました。

No.5848

 >現代社会学部基礎演習Ⅰ履修のみなさんへ

 7月末締め切りのレポート全員の提出を確認いたしました(ただし、評価表の添付を忘れた人3名)。
 それでは、楽しい夏休みをお過ごし下さい。

千葉氏の研究

No.5850

 『源氏と坂東武士』の「あとがき」にも書きましたが、私が歴史の研究に志した契機は中世の千葉氏にあります。
 20世紀の最後の年に千葉を離れ、『千葉氏の研究』(名著出版)という論集の編集の仕事を済ませて、千葉氏(ちばし)のことはひとまず終了かと思っていたのですが、やはり強縁は断ちがたく、慈光寺本『承久記』の「紀内殿」や閑院内裏造営等々、面白そうな課題がつぎつぎと立ち現れて、千葉氏については、どうやら一生の研究対象としなければならないようです。
 千葉の地元にも、たくさん千葉氏を研究されている方がおられるのですが、その中でとりわけ中世後期に関する研究で私が最も信頼しているのが、現在、県立浦安南高校に勤務されている外山信司先生です。
 本日、その外山先生から御高論「戦国期千葉氏の元服」(佐藤博信編『中世東国の政治構造 中世東国論 上』岩田書院)を御恵送いただきました。千葉氏の妙見信仰について、それが、各時代の千葉氏宗家を正当化するためのイデオロギー装置として作り出されたものであることを「元服」儀礼を通して具体的に明らかにした好論です。
 中世後期の軍記を研究対象にされている国文学研究者の方たちにも、ぜひお読みいただきたい内容。ちなみに、外山先生は大学で日本文学を専攻された方です。
 外山先生に、あつく御礼を申し上げるとともに、ますますの御活躍をお願いする次第です。

【追記】そういえば、私も千葉氏に関して、おそくとも日本史研究会大会前までに刊行される予定の入間田宣夫・白根靖大・峰岸純夫編『中世武家系図の史料論』( 高志書院)に「千葉氏系図の中の上総氏」という拙文を発表いたしております。
 この本の詳細については、また後日お知らせしたいと思っています。