日本史研中世史部会で佐伯師範の報告

No.5373

 あっという間に、当掲示板のアクセス数は30万を突破しました。時にはアクシデントもありましたが、それらを乗り越えることが出来たのは、管理人の鈴木君・永富さんの優秀な技術と調停能力によるものと感謝しています。
 残念なのは、読者(とくに研究者の)が増えたことによって、メンバーが書き込みに二の足を踏むようになってしまったことです。気持ちは重々お察ししますが(というより<痛み?痒み?>は共有しているつもりです)、「過去ログ」を開いて創設当時のことを思い起こしてみてください。

 ところで、新春早々の日本史研究会中世史部会・例会はゼミメンバーで埋め尽くされそうですね。
 佐伯師範が先発の大役を担われるようです。
 以下、部会案内より。

【部会】
1月16日(火)18:30~ 日本史研究会事務所(機関紙会館3階)
佐伯智広氏「鳥羽院政期政治史と王家」

【日本史研究会1月例会】 テーマ 「14世紀史の可能性」
日時:1月13日(土)11:00~17:00

場所:京大会館(京都市左京区吉田河原町15-9  TEL075-751-8311)

報告:市澤 哲氏「14世紀政治史研究をふりかえって」
   伊藤俊一氏「「自力の村」の起源」
    原田正俊氏「中世仏教再編期としての14世紀」
    大村拓生氏「都市史における14世紀の位置」
   藤田明良氏「東アジア海域交流と日本列島」
   大山喬平氏「多様性としての列島14世紀」

※入場無料、一般来聴歓迎

※交通 京阪線「丸太町駅」下車 徒歩約7分
    京都駅より市バスD2のりば(206)「京大正門前」下車

 ☆ 12世紀や13世紀での企画もぜひお願いしたいものであります。

今年度の吾妻鏡について

岩田慎平
No.5375

 早いもので今年も残すところあと僅かとなりました。今年の吾妻鏡は、先週(12/11)をもちまして一旦休会となります。次回は、年が改まった2007年1月15日を予定しておりますが、詳しくはまた後日お知らせいたします。

 ところで、過去ログを振り返りますに、本年度の『吾妻鏡』の初回は2006年4月10日、範囲は建保元(建暦三)年・八月十四日・廿日・廿二日とありました。和田合戦が収束した頃で、八月十四日は清水寺と清閑寺が争論したとの記事が見えます。
 その後、
  実朝の新御所への移徙(貴族社会の儀礼に則ったもの)
  大倉新御堂供養(京都から高僧を呼ぶか否かで揉めた)
  実朝と陳和卿の会見(陳和卿、実朝の前世に医王山長老を見る)
  広元の大江姓への改姓(文士のようにみせつつ強硬派)
  政子の熊野参詣(偉い人の誘いを断るときは気をつけましょう、という例)
  泰時の侍所別当就任(武州(ブシュウ)と合衆国大統領(ブッシュ)は違います)
  山門と石清水の争論(筥﨑宮を巡る争い)
  実朝暗殺(鬢一筋を宮内公氏に託す実朝)
  頼経下向(それ以降、実朝側近を形成した人々の多くは姿を消す)
など(ほかにも見どころたくさん)を経て、承久の乱に至りました。
 年が明けてもしばらくは承久の乱に関わる部分を読んでいくことになると思いますが、どうぞよろしくお願いします。

 また、年度のはじめからしつこく「参加希望者随時募集」と言い続けた甲斐があったのか、本年度も常時5~6人で読み進めていくことができました。依然「参加希望者随時募集中」ですので、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください。