随分ご無沙汰してしまいました。

花田卓司
No.5163

 野口先生、宗教文化研究所ゼミの皆様、お久しぶりです。立命館大学の花田卓司です。
 古文書学会は何とか無事に終えることができました。杉橋先生、元木先生をはじめ、長村君や坂口君など多くの方々から励ましの言葉を頂き、緊張していないつもりでしたが、壇上に上がってから緊張してしまい、声が裏返らないようにすることで精一杯でした。今後益々精進して参ります。

 久しぶりに掲示板を拝見しましたところ、元木先生から阿蘇見学の様子をお尋ね頂いているようなので、ご報告させて頂きます。10月16日の阿蘇文書見学会終了後、お昼から阿蘇へ向かいました。大山喬平先生、熊本大学の春田直紀先生、京都光華女子大学の野田泰三先生をはじめ、総勢9名での調査旅行となりました。
 初日は熊本県立美術館→大観峰(遠見ヶ鼻)→湯浦八幡宮→内牧→西小園→宿泊というルートでした。大観峰では、きれいな景色を期待しておりましたが、やはり霞がかっていてあまり良く見えなかったのが残念でした。ただ、眼下に湯浦郷を見下ろす風景は壮観でした。湯浦八幡宮の見学後、民家の玄関に「内牧手長絵図」という宝暦三年(1753)に作成された絵図が掲げてあるとのことで、春田先生のご紹介で拝見させて頂くことができました。続いて西小園公民館にて地元の方々に聞き取り調査をさせて頂き、公民館付近の西小園神社・西小園不動堂などを見学し、日没後、西巌殿寺付近の宿坊に宿泊しました。
 二日目は朝8時に宿坊を出発、西巌殿寺→小野田→霜宮神社→阿蘇神社→北宮国造神社→宿泊でした。西巌殿寺で熊本大学の学生の方々が合流し、ともに西巌殿寺文書を拝見しました。やはりガラス越しではなく、間近に文書を見られるというのは幸せだと感じた次第です。その後小野田の公民館にて再び地元の方々への聞き取り調査を行い、昼食後に阿蘇神社を見学しました。阿蘇神社では宝物管理をしておられる池浦秀隆さんが、阿蘇神社および阿蘇文書の解説をして下さり、その後神社付近(車での移動もありましたが)の見学・現地調査をしました。夕刻、国造神社に行き、日没直前に小国郷の満願寺温泉に到着・宿泊しました。
 三日目は8時に宿を出発、満願寺と北条時定以下北条氏三代の墓を見た後、菊池へ出て菊池氏墓所・菊池氏居館跡などを見学し、昼食後に解散となりました。
 三日間にわたる現地見学・調査は、私の頭では消化しきれない程の充実ぶりで、史料や地図だけではイメージできないような、多くのことを学ぶことができました。特に現地の方々は、圃場整備以前の様子や水田の水がかり、祭祀に関することなど、大変親切に教えて下さいました。また、何より大山先生が終始張り切っておられたのが印象的でした。おそらく今回の調査旅行で最も長い距離を歩いたのは大山先生ではないかと思います。相当お疲れのはずなのに、夕食時には当日見学した場所や史料、更には大山先生の中世村落に対するお考えを満面の笑顔でお話しして下さり、大変興味深かったです。春田先生のご紹介で宿泊させて頂いた旅館も素晴らしく、おいしい精進料理を食べ、温泉で疲れを癒すことができました。
 以上、簡略かつ拙い内容で申し訳ありませんが、阿蘇見学の報告をさせて頂きました。末尾ながら、ご多忙の折に今回の調査旅行を計画し、諸所で解説をして下さった上に車の運転までして下さった春田先生と野田先生、お世話になった湯浦の方々に心より感謝申し上げます。

 長々と失礼致しました。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

『源義経』を見ながら承久元年二月条を読む

No.5164

 花田君、ありがとうございました。実に有意義な旅行であったようで、羨ましい限りです。
 ぜひ、機会を見て京女の方でも御研究の成果を聴かせてください。

 さて、本日は『吾妻鏡』講読会。参加の諸姉兄、お疲れ様でした。元木先生から借用の『源義経』もみんなで視聴。
 例の如く軌道をはずれて、大いに盛り上がり、壇ノ浦合戦の場面では、シャンプーのCMを作る案、静の舞の場面では、源頼朝=○×君、大江広元=△□君というキャストでの鎌倉幕府構想(セリフ入り)などが提案されました(この幕府はどう考えても平家に滅ぼされるという結論でしたが・・・)。

 それから、来年度の公開講座懇親会の幹事はもう決まりました。祝着至極。

お久しぶりです、付、次回『吾妻鏡』

No.5165

 >花田くん お久しぶりです。古文書学会でのご活躍ぶりについては、すでに方々から聞き及んでおります。またお会いできる機会を楽しみにしております。

 さて、次回の『吾妻鏡』ですが、10/30(月)は山岡さんによる卒論中間報告会も開催されますので、時間はやや短めになると思います。
 次回『吾妻鏡』講読会は以下の通りです。
  時間:10月30日(月)15:30~(予定)
  場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
  範囲:建保七年(承久元年)閏二月十二日条、同二十八日条、同二十九日条、
     三月一日条、同九日条、同十一日条、同十二日条、同十五日条、

 範囲は以上の通りですが、いちおうその前後の条文にも目を通しておいていただけるとありがたいです。『吾妻鏡』講読会は“脱力系史料講読会”として毎週開催中です。メンバー随時募集中ですので、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください(とくに京都女子大学の学生さん求む)。

 また、同日の卒論中間発表会は以下の通りです(予定)。
  日時:10月30日(月)18:00~
  場所:L校舎3F 宗教・文化研究所共同研究室
  報告者:山岡瞳氏(テーマは、女院と武士に関係するものだそうです)