吾妻鏡講読会について

岩田慎平
No.4206

 遅くなりましたが、次回の『吾妻鏡』の講読会は、10月24日(月)に行います。
 
 場所:宗教・文化研究所共同研究室
 時間:15:30~17:30頃まで
 講読範囲:建保元年(建暦三年)四月十六日条、十八日条、二十四日条、二十七日条、二十九日条、

 なお当日は、後期第一回目のゼミ例会も行われます。
 発表者:前川佳代氏(京都造形芸術大学非常勤講師)
   テーマ:「都市平泉の構造」
   場所:京都女子大学宗教・文化研究所共同研究室(L校舎3F)
   時間:10月24日(月)18:00~20:00

 テーマについては「都市平泉の構造」か「宇治と平泉」か、ということでしたが、とりあえず前者をタイトルに掲げ、後者についても関説していただくということにさせていただきました。したがって、来年度の共同研究に参加されるメンバーは出来うる限り出席をお願いいたします。
 またメンバー以外の参加も歓迎いたします(ただし、事前に御連絡下さい)。

 〈参考文献〉
  斉籐利男『平泉 よみがえる中世都市』岩波書店 1992
  本澤慎輔「都市平泉の成立と構造」『中世都市研究 古代から中世へ』新人物往来社  1995
  日本考古学協会2001年度盛岡大会研究発表資料『都市・平泉-成立とその構成』  2001
  入間田宣夫・本澤慎輔編『平泉の世界』高志書院 2003(特に、羽柴直人論文)
  前川佳代「平泉の都市プラン-変遷と史的意義-」『寧楽史苑』45 2000
      「都市平泉の構造」『白い国の詩』 2002

『禅宗寺院の古文書学的研究』拝受。

No.4207

 24日の午後は充実した時間が過ごせそうです。
 本日の『百錬抄』講読では、石井君が順調に報告デビューを果たしました。

 ところで、今年の2月末に実施した東京・千葉方面へのゼミ旅行の際、東大史料編纂所の見学で大変お世話になった保立道久先生(4月から同所所長)から、保立先生の御高論「創建期の大徳寺と王権-開堂前後の時期に視点をおいて-」など掲載の『禅宗寺院文書の古文書学的研究-宗教史と資料論のはざま-』(2002年度~2004年度科学研究費補助金研究成果報告書・研究代表者保立道久)および、御高論「都市王権と貴族範疇-平安時代の国家と領主諸権力-」(奈良女子大学「日本史の方法」研究会『日本史の方法』創刊号、2005)・「時代区分論の現在-世界史上の中世と諸社会構成」(『史海』52,2005)・「「山立」と「狩人」-西行の山立の歌について」(『南山経済研究』19-3,2005)を御恵送いただきました。
 保立先生にあつく御礼申しあげます。都市王権論は来年度から開始予定の共同研究に裨益多いものと存じます。
 メンバーや私が東大史料編纂所に調査にうかがいに行く際は、なにとぞ宜しくお願い申しあげます。

『巡礼記研究』第二集拝受。

No.4208

 巡礼記研究会(慶大文学部岩松研究室内)より『巡礼記研究』第二集をお送りいただきました。あつく御礼申しあげます。
 掲載されている牧野淳司「延慶本『平家物語』高野御幸説話の背景」、大橋直義「日本大学総合学術センター蔵『後鳥羽院御順礼記』翻刻と考察-流布本系『建久御巡礼記』の一伝本-」などは当ゼミメンバーの関心をひくものではないでしょうか。
 源健一郎先生の千葉氏の妙見信仰に関する御高論は次号に掲載になるのでしょうか。大変期待しています。

 科研の申請書類。なかなか「書けん」などと、オヤジギャグを飛ばしておりましたが、本日なんとか提出。教学課に持って行ったら「一番早い」とお褒めにあずかりました。早くても、採択されなければ話にならないのでありますが。しかし、この時期、書かなければならない書類が続々と到来いたします。
 ようやく涼しくなって、学問には最適な気候と思いきや、肩や腰が痛くなって、老い行く我が身を文字通り「痛」感する今日この頃です。
 メンバー諸姉兄もいろいろお悩みのことは多いことと思いますが、私は何しろ若い君たちが羨ましいのです。・・・先日も、こんなことを石井君に話していました。

24日の例会情報など。

No.4209

 報告者の前川さんから、資料・レジュメあわせて8~10枚になるとのメールが届きました。御出席の皆さん、相当気合いを入れないと、これはついて行けませんぞ!

 靖国神社にかんする問題が世上で議論されていますが、この問題については、京都女子学園学園長であった双葉憲香先生の『増補 親鸞のひらいた地平』(永田文昌堂、1984)に明快且つ優れた見解が披瀝されています。京都女子大の学生さんは入学時に双葉先生の著書『親鸞 仏教無我伝承の実現』(永田文昌堂、1995)を受け取っているはずですが、ちゃんとお読みになられましたか?

 山田ちさ子さんが日記blogで探しておられる佐々木紀一「桓武平氏正盛流系図補輯之彦栄」は、私もなかなか手に入れることが出来ず、窮したあげく、この掲示板に書き込んだところ、佐々木先生がこの掲示板に御返事を下さり、わざわざ郵送していただいたという経緯がございます。さて、山田さん、その書き込みNoは何番だったでしょうか?正解の暁にはそのコピーを差し上げます。

 山田ちさ子さんの御夫君で、目下、東下り中の山田邦和先生は、京都御出立の直前、御自身の日記blog「平安京閑話」に以下のような御意見を述べておられます。
 「博物館における調査研究の重要性をどうやって担保していくか、博物館にたずさわる全ての人々が考えねばならない時が来ているのではなかろうか。」
 学芸員の資格取得に追われている若い皆さん方は、こういう問題をどうお考えなのでしょうか?
 研究者や学芸員を目指す若い人たちに、博物館の研究のあるべき姿について考えてもらうために、梅棹忠夫「国立民族学博物館における研究のあり方について」(『国立民族学博物館研究報告』1巻4号)の御一読をお勧めいたします。

 さて、諸方に放ってある「禿(かぶろ)」(『平家物語』参照)たちからの情報によると(冗談ですよ)、田中さんは北海道旅行、八井君は繁忙期、長村君は修論報告の準備で大変な御様子ですが、それぞれ頑張ってください。 
 そんなこんなで、いろいろ書き込ませていただきましたが、この掲示板、明らかに野口の日記blog化しつつありますね。

よろしくお願いいたします

No.4210

みなさま こんにちは。山田ちさ子です。
月曜日の例会、前川さんのご発表、とても楽しみです。
明日はしっかりと予習する日にあてます。
今日はこれから、尼崎へ大物の展示を見に行こうと思います。

野口先生、563番!
よろしく、よろしくお願いいたします。
昨夜は「溢れ源氏考証」上下(「米沢国語国文」)を読みだすと眠れなくなりました。

宇治の住宅地にも猿が出没。

No.4211

 山科で猿対策が進んでいるという新聞記事が今日の朝刊に載っていましたが、山科を追われた猿が当家の周辺にも出没しだしたようです。昨日、当家の前の歩道を悠然と歩いており、犬の散歩中の住人が大騒ぎ-という目撃情報があります。

 >山田ちさ子さん  私の意地の悪い「課題」をいとも簡単にクリヤーされた御様子。流石は電脳の達人です。お約束通り、佐々木紀一先生の「桓武平氏正盛流系図補輯之彦栄」のコピー、早速用意させていただきます。
 ちなみに、私こと「溢れ源氏考証」上下(『米沢国語国文』)の拝読を逸しておりますので、24日にご持参いただければ幸いです。

 大河ドラマでは宗盛が処刑されたようですが、最近、歴史学界では宗盛再評価の機運が高まりつつあります。(以前、講談社の横山建城さんと私の二人で一時的に結成した「宗盛会」というのは多少屈折した発想が前提にあったのですが、)優れた研究成果として、田中大喜氏の「平氏の一門編制と惣官体制」(『日本歴史』661)を紹介しておきます。

 ☆ 本日は、京都では「時代祭」。また各地で多くの学会・研究会が開かれていますが、私は昨日直面した学会関係の困った事態への対応や原稿執筆などで、動きがとれないでおります。