待望!の近藤好和『源義経』ついに刊行。

No.4055

 近藤先生の『源義経 後代の佳名を貽す者か』(ミネルヴァ日本評伝選)が刊行されました。近藤先生御自身も標榜されるように、まさしく弁慶の書いた義経伝です。従来の義経伝には全く欠落していた「身体能力や戦士といった側面からのアプローチ」が本書の真骨頂で、これから義経やこの時代の合戦を考える際の基本文献として重用されることと思います。まだ、ざっと通覧しただけですが、なにしろな新鮮な内容です。驚いたのは127頁の写真で、これによって騎馬で断崖絶壁を降り下ることが可能であることがはっきり分かりました。
 武士論ないし軍記研究者には必備の本です。
 「あとがき」に取材旅行に同行してくれた「関西方面の大学院生諸君」のことが記されていますが、当ゼミメンバーも含まれていることについては、心当たりの方も多いことでしょう。
 いずれにしても、巷間にあふれている義経本とはまったく異なる視角から書かれたこの本は、おそらくマスコミからも相当注目され、ベストセラーに名を連ねることと思います(眼力のある、新聞の読書欄の書評担当者はすぐに飛びつくはずです)。
 なお、近藤先生ファンには宝物となるであろう著者近影(カラー)つき。定価(本体2200円+税)。

 御多忙の中、確実に上梓された近藤先生に敬意を表するとともに、本書の御恵送にあつくお礼を申し上げる次第です。
 
 ※ 元木先生や前川さんからのコメントを楽しみにしています。

Re: 待望!の近藤好和『源義経』ついに刊行。

美川圭
No.4057

私も、ほんの5分ほど前に、近藤先生からご恵送いただいた『源義経』を手にしたところです。

近藤先生、ありがとうございました。

それにしても、巻末の御近影の迫力たるや。
監修委員の上横手先生が、編集会議の席上、
「弁慶みたいな男が義経を書く」と述べられたというエピソードが、
あとがきにありますが、まさに「今弁慶」であります。

ゆっくり読ませていただくことにいたします。

ついに出ちゃいました。

No.4060

野口先生・美川先生、この掲示板ではお久しぶりです。

それにしても、素早い書き込み、ありがとうございます。また、野口先生には、過分のお言葉をいただき、誠に恐縮です。「弁慶が書いた義経」というフレーズはけっこう気に入っていますし、また、「スポーツ選手が書いた義経」ともいえるでしょう。その点で、身体能力や戦士能力からの義経の考察という面では、あるいは新味が出せたかもしれません。しかし、その他は、政治史の問題をはじめ、研究史の把握も不十分で、あるいは誤りもあるかと思います。今後の指摘や批判に恐々としています。もっとも批判されるということはありがたいことなのですが。野口先生や美川先生も、忌憚ないご批評をよろしくお願いします。

ところで、野口先生が仰るように、取材旅行に同行してくれた関西方面の大学院生には、ここの関係者が何人かいますよ。

また、著者近影は、なるべく恐いという印象を与えないように、あえてポロシャツの写真にしたのですが、もとがもとですからねえ。それに、髪型をソフトモヒカンというのにしていますから、かえって怒髪天を衝くになっちゃいました。それにしても、首のシワがみっともないですねえ。

でかい誤植発見!

No.4063

拙著の副題、「後代の佳名を貽す者か」とすべきところ、「後代の佳名を胎す者か」となっています。カバーにデカデカと印刷されていますから、文字通りのでかい誤植となってしまいました。現在、急遽、カバーを刷り直すなどの処置を施しています。一般配本はまだだったようで、不幸中の幸いでした。献本させていただいた先生方には、近々に、新しいカバーをお送りするそうですので、ご寛恕下さい。なお、本文の該当部分は間違いありません。