夏の学習会・要項、など

No.3928

 本日、相談会にて決定したことをお知らせします。

◆夏の学習会の題材は、「保元新制」と「文覺四十五箇条起請文」を取り上げることにしました。史料を講読しつつ、その史料に関する研究史上重要な論文などを取り上げるなどして、総合的に検討したいと思います。よろしくお願いします。
 「保元新制」:『平安遺文』2851、2876、
 「文覺四十五箇条起請文」:『平安遺文』4892、

 「保元新制」は公家新制の一つに位置付けられるもののなかでも、後白河親政を考える上で重要な史料であるかと思います。「文覺四十五箇条起請文」は勧進僧としての文覺自身の活動を語った前半部と、膨大な寺院法をなす後半部から構成される史料です。〈宗教・文化〉を冠する当ゼミにはぴったりな素材ではないでしょうか。
 夏の学習会には多くの方のご参加をお待ちしております。
 三~四日間のあいだに、それぞれの史料を二名ほどの方に分担して講読していただき、さらに研究史の整理でも二名ほどの方に分担をお願いしたいと思います。

 この学習会で、発表を受け持ってもよいという方は、岩田宛にご連絡ください。
 分担していただきたいのは、史料講読(それぞれ二名ずつほど、計四名ほど)と研究史(それぞれ二名ずつほど、計四名ほど)ですので、合計八名ほど募集します。

 「発表してもよい」という方の都合に合わせて日程を調整したいと思いますので、どうぞ奮ってご担当ください。

◆ゼミ旅行の事前勉強会ですが、八月第一週の開催ということで門屋くんが調整してくれています。詳しくは門屋くんからご連絡を、…お願いします。

◆後期のゼミ、吾妻鏡講読会の日程の調整も夏休み前にできればいいと思いますので、九月以降のスケジュールも各自でぼちぼちご確認をお願いします。

>佐伯さん こんな感じのメニュー↑になりました。いかがですか。
>石井くん ゼミへようこそ。またいろんな催しにご参加下さい。

文覚関係の論文。付、「範頼は凡将か?」

No.3929

 岩田君、ありがとうございます。メンバー諸姉兄、よろしくご確認下さい。
 今日は、『百錬抄』講読会に同志社の石井君の他に、京女史学科2回生3人が参加してくれました。また、例会の方は、ゼミ旅行参加者で都合がつかない人が多かったのが少し残念でしたが、久しぶりの(先生になった)永富さんや職員会議から駆けつけてくれた鈴木君(教諭)、修論に没頭中で『大日本史料』づけ(?)になっている平田さんも参加されて賑やかで楽しいものになりました。 
 
 ちなみに、文覚関係・起請文の内容に関係する論文として気のついたところで、以下の4論文を紹介しておきます。
  上横手雅敬「院政期の源氏」(『御家人制の研究』)
  赤松俊秀「文覚説話が意味するもの」(『平家物語の研究』)
  山田昭全「僧文覚略年譜考」(『立教大学日本文学』12)
  平雅行「中世寺院の暴力とその正当化」(『九州史学』140) 

 それから、自ら書き込むのはいささか気が引けるのですが、先に歴史グループ早雲の例会で源義経の兄・範頼の話をすると書き込んだところ、いくつか問い合わせがありましたので、以下に貼り付けさせていただきます。

 <例会〉 平成17年7月9日(土)
 テ ー マ 源義経と兄範頼
 講 師 野口 実氏(京都女子大学教授)
 時 間 午後6時15分~8時15分
 場 所 ラボール京都6階会議室(京都市中京区四条御前角)
 参 加 費 800円(資料代)

Re: 夏の学習会・要項、など

No.3930

「保元新制」と「文覺四十五箇条起請文」ですか~。
なかなかおいしい史料が並びましたね。
できるだけ参加させてもらいます(発表はさすがに無理だと思いますが)。

保元新制の方は、『兵範記』保元元年閏九月十七日条・保元二年十月八日条も史料ですよね?
(手元に『兵範記』の現物がすぐ見当たらなかったので、日付が違ってたらすいません)

もう一つの「夏の学習会」御案内。

No.3931

 昨日、山田邦和先生から「花園大学2005年京都学公開講座」の御案内をいただきました。これは、夏休みの学習に最適。講師の一人、前川佳代さんはご存じのように当ゼミ創生期(神話時代)に活躍された大先輩です。諸姉兄も後に続いてください。
 講座の概容は以下のとおりです。

「源義経とその時代」
開催日時 : 2005年 8月1日(月)~ 3日(水)
会  場 : 花園大学 無聖館ホール(入場無料・申込み不要)
内  容 :
  1日(月) 14:40~16:00 「声で読む 平家物語の京都」
      <平家詞曲の実演および解説> 鈴木まどか氏(前田流平家詞曲伝承者)
   16:20~17:40「平清盛の夢の都-福原京」 山田 邦和氏(花園大学文学部教授)
  2日(火) 14:40~16:00「義経と京都-義経が最も輝いた瞬間<とき>」前川佳代氏(京都造形芸術大学非常勤講師)
   16:20~17:40「鴨長明と源平争乱の時代」 新間 水緒氏(花園大学文学部教授)
  3日(水) 14:40~16:00「中世文学の義経像」 池田 敬子 氏(京都府立大学文学部教授)
   16:20~17:40「源平の争乱と念仏」 今堀 太逸 氏(仏教大学文学部教授)

 ☆ 山田邦和先生から『花園大学考古学研究報告第14輯 京都府与謝郡野田川町 幾地地蔵山遺跡現状調査報告書』(野田川町教育委員会・花園大学考古学研究室)をいただきました。編集・執筆は先日の書評会に来てくださった花園大院生の鎌田久美子さんと山田先生が担当されたものです。山田先生にあつくお礼申し上げます。

夏の学習会・要項、追加

No.3932

 野口先生から早々に参考文献についてご教示いただきましたので、遅ればせながら岩田からもいくつかお知らせします。
 >保元新制
  水戸部正男『公家新制の研究』創文社.1961.
  棚橋光男『中世成立期の法と国家』塙書房.1983.
  五味文彦『院政期社会の研究』山川出版社.1984.
  今正秀「保元荘園整理令の歴史的意義-平安後期荘園整理政策をめぐる政府と権門-」『日本史研究』378.
 >文覚と神護寺
  西岡虎之助『荘園史の研究』岩波書店.1953.

 担当ですが、すでに保元新制の史料解釈についてはお一人名乗り出ておられます。引き続きみなさんからの立候補をお待ちしております。

 >佐伯さん おっしゃるとおり、『兵範記』にも史料あります。保元元年閏九月十八日条がそれにあたるかと思います。でも史料大成本では「出作」と思われる部分が「土作」になってたりしました。