宗教・文化研究所『研究紀要』18号刊行

No.3323

 京都女子大学宗教・文化研究所『研究紀要』第18号が刊行されました。本号には、
 
 拙稿「慈光寺本『承久記』の史料的評価に関する一考察」
 
 <宗教・文化研究所公開講座講演録>
 源健一郎「『平家物語』と風景-清盛の見たもの/清盛を見る者-」
 川合 康「治承・寿永の内乱と伊勢・伊賀平氏-平氏軍制の特徴と鎌倉幕府権力の形成-」
  
などが掲載されています。お近くの所蔵機関(大学)をご確認の上、御覧頂ければ幸いです。

 ☆ なお、当ゼミ機関誌『紫苑』第3号は、目下、山岡瞳編集長のもとで二校校正中です。当初の思惑通り、サークル誌から学術誌への脱皮の段階にさしかかったように思えます。刊行にご期待下さい!!

「幽玄亭」と「平安京閑話」の御紹介

No.3329

 『紀要』・『紫苑』の御紹介のついでのような形にて恐縮ですが、ここでHPサイトと日記blogを紹介させていただきます。

 まず、『幽玄亭』というHPです。ここには、院政期の政治と文化に関する情報がなかなか手際よく整理されていて、以前偶然に発見(美川先生の論文集のタイトルから)したときには驚いたものです。しかも、管理人が一般の方であることに、さらに驚かされました。院政期関係の論文集の紹介や、『六代勝事記』に関する管理人の御見解、さらには『三長記』の現代語訳まで、院政期・鎌倉時代に関心を持つ史学科の学生さんなどにはお勧めの内容です。最近、拙著『坂東武士団の成立と発展』の復刊について宣伝してくださっているという情報を得て、久しぶりに覗かせていただいたところ、近くHPを閉鎖されるとのこと。これは勿体ない話しだと思います。それこそ、復刊ならぬ継続をお願いしたいところです。この書き込みをご覧の皆さんに、ぜひ、御一読をお勧めいたします。
   http://homepage2.nifty.com/yuhgentei/index.htm

 「平安京閑話」は、以前たしか『古代文化』誌上で角田文衞先生が連載されていたエッセー(実質的には研究論文)のタイトルであったと思うのですが、その角田先生をこよなく敬愛する山田邦和先生が、御自身の日記ブログに命名されたものです。すでに歴史のジャンルにおける人気ブログの2位にランキングされており、中村武生先生の「歴史と地理な日々」と首位を争う勢いです。それでなくとも広すぎる山田ワールドがさらに拡張されたという次第。こちらもぜひ御一読ください。
   http://heike.cocolog-nifty.com/kanwa/

 >山田ちさ子様  昨日は「平安京探偵団」開設5周年だったとのこと。おめでとうございます。京都の文化観光振興にたいへん貢献されていると思います(ちょっと手抜きの学生さんたちのレポートにも<笑>)。ちなみに、当家の白ネコ(名前はペ<半濁音>ン)も昨日、9歳の誕生日を迎えました。上総生まれ、下総育ち、なかなか容姿端麗な?雌ネコです。

「平安京閑話」その他

No.3336

野口実先生、みなさま、こんばんは。

私の、たかが風邪ひきに過分のお見舞いのお言葉を頂戴し、恐悦至極に存じます。おかげをもちまして少し回復しました。まだゲホゲホやっておりますが・・・

青山学院大学の入試問題に野口先生の御著書の文章が引用され、その中に私の文章が引用されている、という(他の人が聞いたならばなんのこっちゃらわからないでしょうが)こと、まことに光栄です。もし野口先生のところに入試問題がありましたら、末代までの語りぐさにぜひ見せていただきたいと思います。たとえそうでなくても、来年度の青山の「赤本」が出版された際には必ず購入し、家宝として子々孫々まで伝える所存であります(とはいっても私には子供はいないのですが・・)。

私のブログの題名が、角田先生からのパクリであること、さすがにお見通しで恐れ入ります。しょーもないものではありますが、 時々は覗いてやってくださいませ。

御礼、御礼

No.3347

>野口先生
青山学院大学の入試問題と、京女宗文研『研究紀要』第18号、たしかに拝受いたしました。ありがとうございました。前者を見せていただいて感激はひとかたならず、末代までの誉れでございます。研究紀要所収の御論文「慈光寺本『承久記』の史料的評価に関する一考察」も勉強になりました。軍記物などは、あるひとつの本だけ見ていてもダメで、やはり諸本の比較研究が重要だということがよくわかります。ありがとうございました。

人気blogランキング第1位!祝山田先生

No.3348

 上の御紹介の直後から、山田先生の日記blog「平安京閑話」が人気blogランキング歴史部門のトップに躍り出て、2位以下をどんどん引き離しております。各所で活躍されている山田先生の人気は流石である、と感心させられます。のみならず、「歴史好き」の方々の選択眼の確かさにも、歴史を職業とする者として安堵させられております。
 ただ、気がかりなのは、以前トップの座にあった山田先生のパートナーのblog「平家物語」が、このところ低迷気味であることです。これは平家諸本の解説まであって内容充実。僭越ながら「平安京閑話」とともに当ゼミ推薦blogとさせていただきたいと思います。メンバーの皆さん、いいですよね?
 山田ご夫妻のネット上でのさらなるご活躍を期待するものです。

Re: 宗教・文化研究所『研究紀要』18号刊行

No.3352

 野口先生 
 名前を呼んでいただき、遅ればせながら出てまいりました。

 山田先生のブログのランキングアップは本当に見ものでした。
 どんどん伸びていかれて、絶対抜けないと思っていた首位を追い落とし、堂々首位を守っておられます。すごい。
 私はいつ奥様に抜かれるかとおびえつつ、ほそぼそ更新を続けたいと思います。

 さて先日は角川源義・高田実『源義経』をご紹介下さりありがとうございました。
 さっそく購入して拝読しました。
 野口先生の解題も大変読みやすくありがたかったです。同書への野口先生の思い入れがとても強く感じられ、気持ちのよいことでした。

 お勧めのとおり、角川氏の伝承への視点は大変勉強になります。
 史実としては、鞍馬をめぐる話そのものを認めにくいとされる厳しさも、ほーっという思いでした。
 あえていえば、京都の伝承地への言及がほとんどなかったのが残念なことでした。