面白い発表、ありがとうございました。

No.2730

すっかり遅くなってしまいました。
昨日の末松さんのご発表、楽しく聞かせていただきました。
 縁起の類が伝承を取り込むことによって権威付けをすることはもちろんですが、その内容がいとも簡単に変化してしまうこと、またそれが世間の流行を反映したものであるという部分は特に面白かったです。資料として提示していただいた評判記も楽しかったです。民衆を惹きつけるための強引ともいえる貪欲さを微笑ましく思いました。
 個人的な興味になりますが、参詣曼荼羅の図像の中に明らかにモティーフのある絵があったりするので、そのような点では共通する部分もあると感じました。今まで考えなかった、図像がどのように構成・選択されるのかという部分に考えがはじめて及びました。
 狐の話に関しても、幸若「大職冠」(曖昧な記憶で定かではありませんが)で鎌足の出生に関して狐が出てきたようなことを思い出したりして、いろいろなことを考えることができました。司会としての責務はさして果たすことができませんでしたが、本当にありがとうございました。

【補足】昨日御紹介した本の出典を改めて記しておきます。
徳田和夫『絵語りと物語り』(平凡社・1990)

呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん☆

No.2732

 野口先生から若干名のご指名がありましたので、出てきました☆
 寺社縁起は多少読んでいますが、略縁起については今まで触れたことはありませんでした。今回対象とされなかった他宗派はさておき、日蓮宗の略縁起生成には進んだ出版技術や物見遊山の流行、歌舞伎を始めとする芸能の隆盛などなど、たくさんの要素が必要不可欠だったのだと思いますし、つまりはこうした略縁起の生成・変遷という事象そのものが近世という時代の縮図であるのだという事を感じました。寺社において勧進は必要不可欠な活動であり、開帳における興業収益が寺社にとって重要であった事は分かりますが、同じ「開帳」や「略縁起」というツールを使いながらも他宗派とは違う路線を歩んでいく日蓮宗の商売っ気たっぷりな姿勢には、ついつい笑ってしまった程でした。そうした日蓮宗の方針も、その時代背景を含め分かりやすく説明していただいたので、とても面白く聞くことが出来ました。芸能の歴史としても、「絵解き」などと繋がるものでもありますし、考える事も多かったです。なお、「『役者評判記』というのは、今で言う『ぴあ』みたいな物で・・」という説明には「踊るヒット賞」(分かる人は分かってください)を差し上げたいと思います。名解説でした☆
 それにしても、鎌倉光則寺やら伊勢の「ご開帳」の話やら、今までの野口ゼミの旅行を全て吸収しました!!という感じでした。私も見習わなければ!!「星降り伝承」の話では、夏の小城旅行に末松さんが来れなかったことが悔やまれました。
 それにしても、久々の文学の発表に「役者評判記」を日々眺めている友人を持ったことに感謝した一日でした。

Re: 面白い発表、ありがとうございました。

末松憲子
No.2736

皆様、先日はありがとうございました。つたない発表でしたが楽しんでいただいたようでよかったです。
私自身得るものがたくさんありました。やっぱり発表って大切ですね。
門屋君、田中さん、ありがとうございます。評判記は師匠の受け売りです(笑)