建礼門院徳子―こどもの声を聞いていますかー

No.2516

↑こんな講座を見付けました。
とりあえず、説明をお読み下さい。
 本格的な日本舞踊の鑑賞と、伝統文化こども教室でのお友達
 の成果を観ていただきます。(中略)また第二部は、平家物
 語での安徳天皇の入水を戦争の犠牲・虐待ととらえた「建礼
 門院徳子」(一幕回場)の舞踏劇を味わって下さい。
安徳天皇の入水=虐待・・・じゃあ、昔話「かちかち山」や「因幡の白ウサギ」みたいに、動物が動物を「虐待」する話はどうなるんだろう?「姨捨」の伝承は老人虐待ではないのか?安倍晴明の式神も、ある意味動物虐待では??などなどなどなど、なんだかちょっとズレた物のような気がします。まず子どもに味わわせるべきは、本物の平曲による「語り」や、原文の平家物語の文体の妙なんじゃあないでしょうかねぇ・・・・
 10月9日に府民ホールアルティで行われるそうです。

>佐伯さん
 というような内容だったようですよ。思わず苦笑しました。
ぜひ今度、この設定で一つ何か考えてみましょうか(笑)

短絡的な建礼門院徳子さんへの評価?

No.2517

 こういうとらえ方をしたくなる向きの心情もわからなくはありませんが、藤原道長を現代の収賄政治家と同一次元で捉えるのと同じような、「歴史」を無視した発想を感じざるを得ませんね。現代的価値観からの女性に対する母性の強制のようにも受け取れます。
 当時の人々の他界観とか、貴人の子女の養育のあり方とか、天皇とは如何なる存在であったのかとか、壇ノ浦における平家一門の統率者は誰であったのかとか、安徳を抱いて入水した時子に対する評価とか、京都に戻った徳子は本当に流布本『平家物語』の言うような晩年を送ったのかどうなのか(以前、佐伯真一先生から、このことに関する書き込みを頂きましたが)などなど、歴史学や国文学専攻のゼミメンバー諸姉兄には、よ~くお考えいただきたいところです。
 戦争の悲惨を語るなら、治承・寿永内乱においても、もっとほかに目を向ける対象があると思うのですが。

 いずれにしても、田中さんの仰るとおりです。面白い話題を提供してくださって、ありがとうございました。

 >社叢学会に行かれるメンバーへ  講師は「儀式殿」(高層の近代建築)に来るように言われています。会場もここでしょう。