史料講読会(「天養記」)の参考文献。

No.2373

 来る9月7・9・10日に行う史料講読会の参考文献について問い合わせがありましたので、とりあえず思いつくところをお知らせいたします。
 石井進「相武の武士団」『鎌倉武士の実像』平凡社選書
 五味文彦「大庭御厨と「義朝濫行」の背景」『院政期社会の研究』山川出版社
 安田元久「源義朝と関東武士」『日本初期封建制の基礎研究』山川出版社
 元木泰雄「源義朝論」『古代文化』54-6
 中澤克昭「大庭御厨にみる十二世紀の開発と武士」(浅野晴樹ほか編)『中世東国の世界2南関東』高志書院
 野口実「院・平氏両政権下における相模国」『坂東武士団の成立と発展』弘生書林
 史料を読解することはもちろんですが、①源義朝による相模武士団の統合、②院政期東国における荘園の成立-が講読会のテーマになると思います。「天養記」所収文書は『平安遺文』や『神奈川県史 資料編』に収録されています。
 小生、月末締切(および締切を過ぎた数多く)の原稿に追われて、目下動きがとれない状況にありますので、長村君を中心に準備方よろしくお願いいたします(なお、上記の他にも、適切な参考文献がありましたら掲示してください)。

補足 大庭御厨の参考文献。

No.2374

 蛇足ながら、上記の先生が挙げられた参考文献の他に補足いたします(一冊だけですが)。
 ※石井進・網野善彦編『講座日本荘園史-東北・関東・東海  地方の荘園-』(吉川弘文館・1990年)
 この本は関東の荘園を国ごとにまとめてあり便利です。その中の相模国の項の中に「大庭御厨」があります。それも併用するといいと思います。

史料講読会(「天養記」)の分担

No.2375

合宿は幹事のお二人をはじめ、みなさまお疲れ様でした。
例の如く、学ぶところ多く、楽しく美味しい旅だったようで、参加できなかった事が残念です。羊羹おいしそう・・・

さて、次は、荘園史料の輪読です。お互いがんばりましょう。

野口先生、お忙しい中、参考文献のご掲示有難うございます。

合宿で何もお役に立てなかった私からは、輪読の担当を連絡させていただきます。

9月7日
【総論】
 中央・在地の政治的情勢、伊勢神宮のことなど:山本・長村
【輪読】
 平安遺文2312・2445:山本

9月9日
【輪読】
 同2544:長村
 同2545:山田
 同2546:山内
 同2547:山岡

9月10日
 【輪読】
 同2548:岩田
 同2551・2552・2553:平田

一応の担当ですので、変更等は、各自で交渉してください。

輪読史料は以上のとおりですが、鎌倉遺文614・32866、「吾妻鏡」養和二年2月8日条なども、関連史料としてご使用ください。

レジメは、本文の訓読・語釈・解釈を基本にしたいと思います。
訓読については、書き下し文を打ち込んでくださってもかまいませんが、それが面倒だと言う方もおられるかと思うので、史料本文を拡大コピーして返り点・送り仮名を付す形式も可とします。語釈以外にも、ご自身の興味にひきつけた解釈を付してくださることを期待しております。

また、参考としまして、歴博の日本荘園データベースを挙げておきます。
http://www.rekihaku.ac.jp/up-cgi/getdocrd.pl?tn=2&ti=1507003&h=./history/1092640658_8763&ch=1&p=param/soue/db_param&o=1&k=20&l=&sf=0&so=

史料講読会参考文献の追加。

No.2378

 藤沢市教育委員会 博物館建設準備担当編『大庭御厨の景観-博物館建設準備調査報告書 第4集-』1998年

 ※「天養記」のほとんどの文書が収録されている『平安遺文』第6巻、研究室蔵書は平田さんに貸し出してありますので、六波羅近隣居住の2回生は平田さんにコピーをとらせてもらっておいて下さい。
 >平田さん ついでに後輩に予習の指導もお願い致します。

Re: 史料講読会(「天養記」)の参考文献。

No.2379

蛇足を重ねて申し訳ありませんが、こんなのもいかがかと。

西岡虎之助『莊園史の研究 下巻一』1956.
藤沢市史編さん委員会『藤沢市史 第四巻通史編』1972.

やや古い文献ですが、研究史の回顧という意味でも有意義ではないかと思います。

参考文献 ←研究史とおっしゃるなら。

No.2380

 黒田紘一郎「関東武士団の存在形態-とくに大庭氏を中心として-」(『東山学園研究紀要』第11集、東山学園学芸研究所、1966年)
 
 山本君や長村君の大先輩による、まさに、幻の名論文です。 関東などでは、なかなかコピーすら入手困難ですが、京都在住の諸君なら可能だと思います。

Re: 史料講読会(「天養記」)の参考文献。

平田樹理
No.2381

>野口先生
私がお借りしていました、申し訳ありません。
明日後お返しに行きます。
>2回生の方々
私でよければ、分かる範囲でお答えしますので、どうぞいつでもご連絡下さい。

史料講読会の参考文献。

No.2382

 >平田さん 郷里から戻られましたか?『平安遺文』六巻は、夏休み中ですから、まだ返却しなくて構いません。2回生は大学に行くより、平田さんの六波羅邸の方が近いでしょう。 御指導宜しくお願い致します。

 「天養記」の講読会ですが、たとえば山本君は相模の在地武士団、長村君は源義朝の東国進出、平田さんは当時の相模守と院・摂関家との関係、岩田君は・・・といったように、それぞれの関心に沿った形で予習を進めておいて頂けたら、ありがたいと思っています。これを機に川端新さんや高橋一樹さんの荘園研究にチャレンジしてみるのも良いと思います。そして、御教示のほど。
 
 ところで、今日・明日は東北大学で軍記・語り物研究会の大会があり、関西では古文書学会の見学会(付、元木先生のグルメの会?)、また、学習院兵藤ゼミの箱根旅行もそろそろでしょうか?箱根旅行には門屋君が参加されるはずです。
 籠居中の身としては、いろいろ出かけられたメンバーから(もちろん以外からも)の土産話を期待しております。

Re: 史料講読会(「天養記」)の参考文献。

平田樹理
No.2390

>野口先生
 どうもありがとうございます。
この勉強会を機に、たくさんのことを学べたらと思います。
今後ともご指導の程、宜しくお願い致します。