鹿児島県・横井竹ノ山遺跡の墨書土器

No.2288

 昨年末、ラ・サール学園の永山修一先生がこのBBSに書き込んでくださった上記遺跡(NO.937参照)の発掘調査報告書が鹿児島県立埋蔵文化財研究センターから刊行されました。
 例の陰陽道祭祀に用いられたと思われる五芒星が墨書された土師器などにたいする永山先生の御研究の成果が掲載されています。研究室に配架いたしますので、関心のある方は御覧下さい。
 なお、永山先生からは、この報告書のほか、御高論「平安時代前半の南九州について」掲載の『宮崎県地域史研究』第17号などを御恵送いただきました。あつく御礼申しあげます。
 冬のゼミ旅行の行き先については、川辺町教委の新地さんもおられる鹿児島という案も出ているようですね。小生など、指宿の砂蒸し温泉には夏でも行きたいのですが。

『鎌倉幕府と葛西氏』刊行のおしらせ。

No.2289

 東京都の葛飾区郷土と天文の博物館では、これまで数回にわたって、この地域の中世と、この地を本貫地とする鎌倉幕府有力御家人葛西氏に関するフォーラムを開いています。こうした企画を定期的に実現するのは大変なことで、ひとえに当博物館学芸員の谷口榮さんの御尽力によるものと思います。小生も1995年12月に「東国武士団の成立について」と題する講演をさせていただいたことがあります。
 今回、御紹介するのは、2001年12月に開かれた地域フォーラムの報告集で、入間田宣夫「鎌倉御家人葛西氏について」や川合康「武士と戦-葛西清重を中心に」をはじめ、著名な第一線研究者による斬新な研究成果が数多く掲載されています。武士論研究者には必読の文献と考えますので、この場をお借りして紹介させていただいた次第です。名著出版刊、本体3000円。

お知らせついでに。

No.2297

>山岡さんをはじめ、東洋史専攻のメンバーへ  歴史学研究会・日本史研究会編『日本史講座』第3卷「中世の形成」が出ました。このなかに神戸大学の高橋昌明先生(平田さんと山本君の指導教官)が「東アジアの武人政権」という論文を載せ、日本における武家政権の成立について宋・高麗王朝との比較で論じられています。たいへん参考になると思いますので、ぜひ熟読してください。

>永富さんおよびゼミ旅行におけるレンタカー運転担当者へ  さすがプリンセス!後輩への配慮、たいしたものです。小生も腰痛対策に、貼り付けて使うカイロは必需品です。ゼミ旅行では学ぶことが多いですね。いずれにしても、とくにレンタカーの運転を担当する人は健康管理に注意してください(睡眠時間)。また、鈴木君のように、ぜひ見学地周辺の地図を頭の中にたたき込んでおくこと。とくに高速道路のインターチェンジの形態(合流車線など)はよく確認しておいて下さい。

>鈴木君  映画「ぼくの伯父さん」における赤電話採用の理由についての推測、おそらく正解だと思います。なるほど、たいしたものです。貴兄は歴史学をやっても大家になれるでしょう!永富さん、軒先を貸して母屋をとられないようにね。

>荒木さん  相変わらずお元気で何よりです。映画の感想、おきかせ下さい。山本君にも本格的な「評論」を期待していますよ。

>ゼミの皆さんへ  京都文化博物館で開催中の企画展「京の今日」展の招待券(2名分)があります。行きたい人はどうぞご利用下さい。

野口先生へ

No.2299

「今日の京」展の招待券まだあるようでしたら是非いただきたいです。旅行の際渡していただけると嬉しいです。

はい、了解。福井水害と史料保存。

No.2301

 招待券、荒木さんに差し上げます。旅行の時に忘れないと良いのですが・・・。
 
 >山本君  一乗谷がかなり深刻なようですね。朝倉氏が本拠にしていたころは、こんなことは想定されていなかったのでしょう。近年の異常気象の深刻さがうかがえます。小生も鹿児島で1993年夏に豪雨被害を経験したことがあります。このときは、ちょうど鹿児島で中世史サマーセミナーが企画されており、事務局の柳原先生(現、東北大学)をはじめ地元の研究者のみなさんは大変苦労をされました。しかし、そのことがお互いの理解と結束に結びついた面もあり、その後しばし鹿児島における中世史研究の全盛期という事態を現出したとうかがっています。
 山本君も福井県地域史研究にとっての災いを、後で振り返って一面の「福」に転じられるように、頑張ってください。