映画「祇園祭」(於京都文化博物館)

No.2259

みなさまこんばんは。
本日、遅ればせながら京都文化博物館に「新選組」展を見に行ってまいりました。
すると、びっくり。同博物館3階映像ホールでは、なつかしい映画「祇園祭」をやっておりました。1968年の作品で、山内鉄也監督、中村錦之助主演で、当時の歴史学界の最先端を投入した名作です。「武士の横暴に対して力強く立ち上がる町衆たち。そのシンボルとしての祇園祭」という、60年代らしい歴史観ではありますが・・・
圧巻はフィナーレの山鉾巡行。一見の価値ありです。

明日にも再演です。これを逃すと、次は数年後になるかも・・・ ビデオや
DVDにもなっていない「幻の名作」ですので、この機会にぜひ御覧ください。

上映7月17日(土)13:30~(1回目)、 17:30~(2回目)

Re: 映画「祇園祭」(於京都文

野口 洋平
No.2262

今日映画「祇園祭」を見てきました。内容は山田先生がご紹介された通りで、祇園祭にかける町衆の熱い思いが伝わる非常に内容の濃い見所いっぱいの映画でした。僕は山本長老の様に映画に詳しいわけではないので、何とも批評のしようがありませんが、一言でいうと想像以上にいい映画でした。映画には制作当時の研究成果が反映されており町衆と土一揆、馬借、幕府、河原者との関係などが映画なので多少大袈裟ではありますが当時の社会状況、町衆の置かれた立場などがわかりやすく描かれていました。

映画の中で町衆や農民は武士に圧迫される弱い立場の階層として描かれています。これに対して町衆たちは武士の圧力に対して武力ではなく祭を復興する事によって敢然と立ち向かいます。彼らは不条理な力に屈伏するのではなく、また武力によって争うわけではなく祭に自分たちの存在価値をかけて戦った。その心意気と根性が果たして現代の僕たちにあるだろうか?僕は彼らを非常にうらやましく思いました。

あの映画を見た後では祇園祭に対する考えや見方がだいぶ変わってきました。惜しむらくは昨日の段階で映画を見ておけば今日の巡行もまた違った感覚で見られたと思うと残念です。まぁ来年がまた楽しみになったと思えばいいのかもしれませんが…

いろいろ長々と書いてしまいましたが、それだけ感動したという事でお許し下さい。映画の事を紹介してくださった山田先生には改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

まったくの蛇足になりますが、僕はこの映画で不覚にも何回か泣いてしまいました。特に最後の山鋒巡行の場面は最高でした。映画が終った時には部屋中で拍手が鳴り響いてました。みなさんも機会がありましたら是非御覧下さい。DVDにでもしたら絶対売れると思うのですが…