祟り?

No.2085

お久しぶりです。
困っています。『保元・平治の乱再考』順調に120枚まで書きました。ところが、わが愛用の94年型、富士通のワープロがついにダウン。言うことを聞きません。
新しい原稿はPCで書けばいいのですが、問題はワープロのハードディスクに残った原稿が取り出せないことです。近所の電気屋には無理を宣告されました。メーカーに依頼すれば何とかなるのでしょうか。ただ、せっかく調子に乗ってきた時に大きな空白は作りたくないのですが・・・。
まあ、いつまでも骨董ワープロに依存したツケですが、でも本当に生産力があった。この機械で作成したのが、『藤原忠実』『平清盛の闘い』『日本の時代史7』『日本の中世8』『源満仲・頼光』『古代の人物6』、『山川兵庫県の歴史』『宮津市史』『小野市史』『兵庫県の地名』『京都市姓氏人名大辞典』などなど。通算の原稿は数千枚というところでしょうか。本当によく使ったと言う感慨を抱き、思わず壊れた機械をなでてやりました。
本当に文章を大量生産する人間には、親指シフトの日本語ワープロがもっとも適していたことは間違えありません。かくして、グローバルスタンダードの名のもとに、日本人が不便なワードなどに振り回されるわけで。
年をとって衰える時に、便利な機械を失うのは本当に身を切られる思いです。
そんな感傷より、当面の問題は原稿をどうするかなんですが。頼長の話を執筆中に壊れたということは、彼の祟りか?石浜さん、どう致しましょう。まずはお祓いですかね。
今考えている論点は、長村君はご承知ですが、保元の乱における清盛の問題と橋本説の見直し、信頼の再評価、彼の政権構想や、親政派失脚の背景といった論点なのですがねえ。
なに、あまり面白くない?

祟る訳なし!

No.2087

 本日、鈴木君にお目にかかれますので、対応策についてアイデアをうかがってみます。
 先般の鈴木君の書き込みによると親指シフトはPCでも使えるようです。
 小生の文豪は未だに命脈を保っておりますが、文書はフロッピーから一太郎に変換して保存しています。
 元木先生は、あれだけ『台記』を読み込まれているのですから、頼長にとっては800数十年後に現れた真の理解者であり、「加護」はあっても祟ることはありえないと思います。祟るべきは、男色の記事ばかり読み散らかして政治・社会状況がさっぱり理解できていない、いわゆる「歴史愛好家」の一部の方たちや「盗作作家」たちでしょう。
 しかし、頼長が加護してくれるとどうなるのでしょうか?それが問題だ!

お慰めいただき有難うございます

No.2088

 野口先生、早速お慰めいただき有難うございました。鈴木君のアドヴァイスを期待しております。
 祟ったのが頼長でないとすると、崇徳か信西かはたまた為義か。どうもあの時代は非業の最期が多くて、祟りそうな人物は枚挙に暇がありません。いや、非業の最期ではない忠通あたりが実は張本人だったりして・・・。
 まあ、何事によらず、機械に依拠しすぎると故障・事故というしっぺ返しを受けるということですね。しかし、これから原稿を手書きに戻せといわれたら、パニックでしょう。ちなみに京大日本史の卒論は、鎌田元一先生のご方針で、まだ50枚手書きでしたね。それがいやで日本史をやめると言い出した人もいたとか。

 佐伯先生の『戦場の精神史』、本当に面白く拝読しました。新渡戸の「武士道」の実態がさらけ出されたわけで、武士道論イメージの根本的な見直しが迫られたことになります。
 当然といえば当然ですが、実際に戦場に臨む武士、戦乱の時代やそれに近い時代に実戦的で、勝つことを第一とする書物や倫理が現れ、京で安閑とする平氏や治者としての側面が強まる江戸後期に、儀礼的側面や、正々堂々を重視する考え方が登場するわけで、それを混同したり、恣意的に援用してはならないことを痛感しました。
 それにしても、正直第一、何故ならうそばかりついているとだまし討ちが巧く行かないから、という『理尽鈔』の話は、いろいろな意味でなるほどと感心させられました。
 やはり、説話や軍記の史料・資料としての性格の把握は、さすがと感じ入った次第です。なお焦土戦術の意味を誤用しておりましたことを深く反省いたします。
 武士論の側からどう受け止めるか、一度研究会で書評をしてみたいと思います。いい勉強の機会ですから、長村君、如何ですか。

 ついでにアナウンス。8月21日土曜日に、姫路の兵庫県立歴史博物館で古文書学会の見学会を予定しております。瀬戸内海水運の展示と鎌倉~戦国の文書(広峰神社、安保・小寺氏などの武家文書)の展観を予定しております。
 詳細は後日ご案内します。

Re: 祟り?

No.2089

昨年から元木先生の講義を聴講させて頂いている長村です。
信頼の再評価等、先生が上であげられている論点は確実に面白いです。
手元に置く為にも、学界の共有する見解たるべきの意味でも、早く本にならないかなぁなどと思っていたのですが、ワープロが故障されたとのこと。私も残念です。
あるいは、ご多忙の先生を休ませようとの頼長の配慮だったりして。


Re: 祟り?

No.2090

同じ頃に先生も書き込まれていたんですね。
私も『戦場の精神史』大変興味深く拝読させて頂いております、と書こうと思っていたら、私が佐伯先生の書評ですか・・・!?
不勉強が露呈する事となろうかと思いますが、させていただきたく存じます。書評といえるほどのものにはならないでしょうが。
ただ、六月は、ここ数日水曜の発表の資料作りで、その後は研究会や講義の発表が重なっておりまして、まだ読み終わってもいないのです。
もう少し後にさせていただきたいのですが・・・

安倍晴明からのご託宣。

No.2092

 >元木先生。 現代の安倍晴明こと、鈴木君のお話によりますと先生のオアシスは電源系統の故障と見られ、修理可能ではないかとのことです。ハードディスク内蔵の情報が貴重であるならば富士通の営業所に直接連絡されてみては如何でしょうか。小生も古い「文豪」をNECの営業所に持ち込んで修理をしてもらえたことがあります。
 それから、PCに親指入力できるOASYS2002の資料を鈴木君が用意してくれましたので、追って郵送させていただきます。

Re: 祟り?

佐伯真一
No.2093

元木先生、ご愁傷様です。もしプリントがあるのなら、OCRで読み込めば、すぐにかなりの程度の復元が利くはずですが…。
 そんな時に、拙著についても、有り難いお言葉をいただき、感謝に堪えません。狭い専門分野をはるかに逸脱して、おっかなびっくりですが、元木先生にここまで書いて頂けると、一安心です。同時に、歴史学の武士論にとって、こうした問題がどう関わるのか、気になるところです。長村さん、お気の毒ですがどうぞよろしく。いずれ、結果を聞かせてください。

Re: 祟り?

No.2095

 野口先生、佐伯先生、色々お気遣いいただき有難うございます。鈴木君には貴重な情報もご提供いただき、感謝に堪えません。
 まさか急に壊れるとは思わず、最近の原稿をバックアップしておりませんでした。一度書き上げたつもりの部分をもう一度書き直さなければならないのは、何とも調子に乗った気分に水をさされるようです。
 しかし、そんなことをいつまでも嘆いていても始まりません。これを良い機会として、より良い原稿に書き直したいと思います。
 佐伯先生の御著書の書評会、長村君にはこれから熟読してもらうので、少し先になるかと思います。日程が決まりましたら掲示板でもご案内申し上げます。

OASYSのサポート

No.2099

元木先生
 山田先生のF.W.時に、パソコン版OASYSのパンフレットを野口先生に渡しました。資料というほどのものではありませんが、ご参考ください。
 すでにご存じかもしれませんが、富士通の方でも“一応”OASYSのサポートは継続しているようです。→http://www.fmworld.net/oasysworld/new/index.html
 ワープロやパソコンの場合、電子部品の固まりなので、いわゆる電気屋さんではどうしようもないことが多いです。
 元木先生のOASYSがどのような状況かわからないので、的はずれの可能性もありますが、たいていのワープロ・パソコンの場合は電源部分の故障により使えなくなります。(専門的には、コンデンサというところです。)というよりは電源さえ取り替えれば復活できます。
 内蔵ハードディスクのクラッシュでなければ、技術的にデータは無事ですので、富士通のサポートがどのくらいがんばってくれるかにより、データ救出の成否が決まってくると思います。部品保有期限もぎりぎりのようですし、お早めに上記のサポートへ連絡されてはどうでしょうか?
 OASYSは富士通だけあって、パソコンとの親和性が高く、まだまだデータ変換の方法はたくさん残されていて、ワープロ専用機のなかでは恵まれているほうだと思います。ただ、パソコン版OASYSも2002以降のバージョンアップが行われていないので、今後はどうなるのかは微妙なところです...。
 親指シフト(NICOLA配列)キーボードについてですが、富士通のノートパソコンでもオプションで載せ替え可能なものがあるようです。
 京教大にも富士通の関連会社が出入りしていますので担当の人にいろいろと情報を聞いてみます。

有難うございます

No.2100

 鈴木君、詳しい情報を有難うございました。月曜に早速電話してみることにします。当方が使用していた40APというビジネス機は、2000年まで生産されていたのですね。生産中止からまだ4年ですから、一応は修理対象の由で安堵しました。6年も生産され続けたということは、ワープロとしてはもっとも完成された機種だったのかもしれません。実際使い心地は抜群でしたから。
 ともかく、オフラインでワープロ機能だけを必要とする人もいる(いないか?)でしょうし、ワープロ専用機もあったほうが良いように思うのですがねえ。
 いやはや、野口ゼミの皆さんまで巻き込んで、大変お騒がせすることになり、誠に申し訳なく存じます。

Re: 祟り?

No.2101

神様、仏様、頼長様、清盛様、どうか元木先生の原稿が無事でありますように! 
元木先生、鈴木さんのおっしゃるように、電源部分の事故であることを祈っております。また、これまでにお書きになったデータが生きていることも祈っております。データが生きておりましたら、ワープロ本体とともに、元木記念館をつくり、寄贈しましょう。

ご臨終

No.2123

 当方のワープロの件では大層お騒がせいたし、申し訳ありませんでした。本日、富士通からシステムフロッピーを送ってもらい、起動を試行しましたが、ついに「ディスクが読み書きできません」というサインが現れてしまいました。
 富士通の係りの人によりますと、システムフロッピーで起動しなければ、ディスクの故障で、データは救出不能とのことでしたので、もう諦めざるを得ないかと存じます。
 最新の原稿、教案が残ってしまったことは残念ですが、まあ致し方ありません。ワープロの天寿全うを喜んでやりたいと思います。
 石浜さん、記念館なんか作りようがありませんので、当方の棺おけにこのワープロも一緒に入れてやってください。
 しかし、保元、平治は見直すと、あっ、そうだったのかということが結構ありますね。逆に、橋本先生が言ってしまってることも多いですが。まあ、「乞う、ご期待」というところですな。ムフフフ・・・