文化の国から-次回の『吾妻鏡』-

No.20722

 各地の“秋の特別展”にお出かけの方も多いと思います。文化の秋を満喫しようという方も多くて、どこもけっこうな混雑を我慢しながらの見学となってしまいがちのようです。それでも実物を目にすることのできる機会は貴重なのですが、あまりに混んでいると「文化ってなにかね」みたいな気持ちにならないではありません。「子供がまだ見学してる途中でしょうが!」とか。
 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2015年11月12日(木)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建保四年(1216)二月十一日・十九日、三月五日・七日・十六日・二十二日・二十四日・二十五日・二十六日・三十、四月七日・九日・十五日・十七日、五月二十四日・二十五日、六月八日・十四日・十五日・三十日、閏六月十四日・二十四日・二十九日、七月二十九日、八月三日・十九日、九月十日・十八日・二十日、十月五日、十一月十二日・二十四日、十二月一日・八日・二十日・二十三日・二十五日の各条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、11月は12日・19日・26日に開催の予定です。
 ※「土曜日の『吾妻鏡』」のほうは、諸事調整中のためご案内を省略させていただきます。

 木曜日の『吾妻鏡』講読会は、基礎的な史料読解のニーズにも対応致しますので、初心者の方の参加も歓迎致します(土曜日のほうは参加者の現状に合わせて史料を読み、議論しますので、必ずしも基礎的なニーズには対応しておりません)。

 そろそろ卒論や修論の締め切りも近づいており、皆様いろいろとお忙しい時期だとは思いますが、そうでもないという方はまずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加いただきたいわけで。

晩節近く、秋の夜長に思うこと。

No.20723

東京の某有名私大の文学部で卒論が廃止されていた事を知ってビックリしています。大学の最後の砦は文学部だと思っていたのに自殺行為です。
 しかし、現実的に大学の卒論の水準を維持するのは大変です。学生さんの就活プレッシャーもさることながら先生方も忙しすぎる。しかし、ともに大学人としての矜恃を捨てるべきではありません。
 とはいえ、内定をもらってすっかり安心してしまい、就職すると自由な時間が得られないからと、海外への卒業旅行を楽しみに、その旅費を稼ぐべくアルバイトに精を出してしまう学生さんも多い。こうした事態に抗すべくも無く、なんとも言いようのない無力感に苛まれている先生方も多いのではないかと思います。
 学生さんの心境もわかります。そういう世の中です。

 私は正直、どうしていいかわからないのですが、今まで生きてきた方向性を否定してやり直すには時間も無ければ元気もありませんので、このまま、こんな御時世でも、学問研究に意欲を燃やしてくれているまったく希少な若い人たちに助けられて、この先のどれくらい残されているかわからない人生を過ごして行きたいと思っております。