昨日の『吾妻鏡』講読会&来週の授業+仏教学の講話

No.20247

 昨日の『吾妻鏡』講読会。例によって本題を離れた議論百出。横山党から高血圧の話まで縦横無尽。
 中国から来られている院生の方にとっては、読み下しよりも、原文の方が理解できるとのこと。なるほど、と思いました。
 日本における『三国志』のように、『平家物語』のような本が中国で普及すればいいのになぁ…と思っていたのですが、『吾妻鏡』は『平家物語』よりもその可能性があるのかも知れません。
 それから、この辺りの記事を読み進める上での参考文献としては、高橋秀樹「吾妻鏡と和田合戦」(『郷土神奈川』44)があり、これは必読。また、岡田清一『鎌倉の豪族Ⅱ』には、和田方についた武士たちに関する分析がなされています。
 なお、山本さんに教えて頂いた、源実朝の疱瘡に関する論文は拙宅の書庫で見つけることができました。
 ちなみに、来週は和田の乱の恩賞配分に関するあたりからです。

 授業の方ですが、来週火曜日のⅢ講時「基礎演習Ⅰ」は発表順の決定。「演習Ⅰ」は京都国立博物館の見学です。木曜日Ⅲ講時の「教養科目」は「中世の女性」に続いて「中世の子ども」をとりあげます。

 ☆ 名古屋学院大学の早川厚一先生より、先生による「源平闘諍録全釈(一〇-一上⑩(一六ウ10~一八ウ2))」(『名古屋学院大学論集(言語・文化篇)』26-2)、先生ほかによる「『源平盛衰記』全釈(一〇-巻三-3)」(『名古屋学院大学論集(人文・自然科学篇)』51-2)を御恵送頂きました。
 早川先生に、あつくお礼を申し上げます。

 【追加】 急に11日(月)Ⅳ講時史学科3回生の仏教学の時間に講話を担当することになりました。
 数年前にお話しした時と同じ「近現代の「意志ある」女性たち-山川登美子・柳原白蓮・須田春子-」というテーマですが、内容は少しアレンジしてお話しをさせて頂くことにいたしました。
編集:2015/05/08(Fri) 23:26

和田合戦講読中-次回の『吾妻鏡』-

No.20248

 実朝将軍期の鎌倉幕府の評価について、和田合戦の位置づけはとても重要だと思います。細かく読み込んでいきたいと思います。
 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2015年5月14日(木)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)五月七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、5月は14日・28日に開催予定です(※21日は親鸞聖人降誕会ということでお休みです)。

◆次回の土曜日のご案内◆

 不定期開催の「土曜日の『吾妻鏡』」もやっております。こちらのほうは、“武士とはなにか”のようなテーマで史料を読んでおります。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。

 日時:2015年5月30日(土)14:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:配付済みの史料を随次読んでいきます
    (『吾妻鏡』文治五年(1189)閏四月三十日条、天福元年(1233)五月二十七日条など)

 木曜日・土曜日の『吾妻鏡』講読会はいずれも、基礎的な史料読解のニーズには必ずしも対応しきれなくなってまいりましたが、初心者の方のご参加も歓迎致します。
 若葉の頃になにか新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。