固定式書架設置。
No.1916
こちらは本の配架がようやく一段落したところです。長い間死蔵されていた本たちが息を吹き返しました。なによりも、すべての本が見渡せるのがありがたく、これからは、本探しで一日を無為に費やすなどという馬鹿げたことをしないで済みそうです。
書架は高さ2400・幅833ミリのものを12基、書斎と玄関に4列にして配置しました。このうち2列は両面から本を入れることがてきるものなので、全部で5000冊程が収納できます。
この書架は厚さ21ミリのベニヤ合板製で、棚は点ではなく線で固定するので重量のある本でも安心です。また、一つ一つの棚は、ぼほ『大日本史料』がすっぽりと収まる高さですので無駄がありません。もちろん上下も可能で、A4サイズの本を入れることも出来ます。家具屋で売っている装飾目的で実用性に乏しいものとも、実用一点張りのスチール製のものとも異なります。木の柔らかさ、温かさを感じさせつつ、コンクリート打ち放しのモダン建築的な感じのする書架です。
歴史学や国文学研究者のために用意された書架という評価が適切かも知れません。設計された木下洋さんには、収納と利用の矛盾に悩んでいる研究者は多いので、相当な需要が見込めるのではないかとお話ししておきました。御紹介いただいた箕浦尚美先生にはあらためてお礼申しあげる次第です。
宣伝のようになっしまいましたが、ご関心のある方は下記にお問い合わせ下さい。
キノシタ建築研究所 〒546-0024 大阪市東住吉区公園南矢田1-28-18-105
℡06-6697-0205
研究者を志す人たちにとっても本の収納は死活問題だと思います。すでに、ゼミメンバーからは見学希望が殺到しておりますが、これには出来うる限りお応えしたいと思っています。
千葉→京都→鹿児島→千葉→京都と人並みはずれた引っ越し代(ほとんど自弁)と腰痛という対価を払って移動を続け、ようやく活躍のための安住の場を得た本たちを活用して、おおいに研究に励みたいと思っています。
☆ そのほかの用件
>元木先生 卒論報告会の思い出のお話、ありがとうございました。斯界の第一人者から激励をいただいた山本君がうらやましい限りです。
小生など、院生時代に本格的な他流試合の経験が全くないままに、一応研究者もどきのポストに就いたという経歴ですので、今でも研究会などでの論戦はまったく苦手です。そもそも他人と話しをするのも下手ですし、頭の回転が遅く、切り返しがうまくない。理屈よりも感情や気合いに押されるという負い目もあります。したがって、誰もやらない事実の解明をコツコツと進めるという自己満足の世界に浸りがちでした。
研究会・学会における元木先生の斬り込みには、いつも感心しています。元木先生は学界の「名将」にして「猛将」です。山本君も長村君も大いに見習ってください。さらに、巴御前のような女性の勇将の登場も待望されます。
>須田牧子様 御懇書ならびに御高論「中世後期における赤間関の機能と大内氏」抜刷、ありがたく拝受いたしました。前の『歴史学研究』に御発表の御高論同様、おおいに学ばせていただきました。とくに、山口と赤間関は旅行したばかりでしたので、血となり肉となったという感じです。当ゼミには史学科で東洋史専攻に属しながら日本中世史にせまりたいという山岡瞳さんという2回生がおり、いつも須田さんの御研究をお手本に勉強を進めるように指示しています。すこし、時代は遡るのですが、機会がありましたら御指導をおねがいできれば幸いです。ますますの、御研究の進展を祈念いたしております。とりあえず、この場を借りてお礼を申しあげさせていただきました。
それにしても、都立大の院生の方々は皆さん素晴らしい研究をされておられ、当ゼミ生の羨望の対象になっております。
>田中さん 神護寺ツアーの集合時間などお知らせ下さい。小生、また、「もみじ屋」さんに駐車して昼食をとってから、お寺に参りたいと存じております。今年は文覚のお墓は遙拝ですませ、土器投げだけにしたいと思っています。ただ、天気が心配ですね。
>プリンセスの永富さん 九州はいかがですか?
被普請給畢、幸甚々々
No.1919
>野口先生 書架の設置、お疲れさまでした。至近の在住でありながら、馳せ参ずることができず申し訳ありませんでした。お手伝いの皆さんもおつかれさまでした。良き書架を設置されたようで、何よりでございます。
私は結局のところずっと小遣い稼ぎをしておりました。東山区の祇園ホテル一階、某コーヒーチェーン店で観光客のお相手をしておりました。
祇園ホテルの屋上から。
No.1920
書架の設置は済みましたが、部屋の様子がすっかり変わって落ち着きません。本格的に仕事に取りかかるには、まだ環境整備が必要なようです。
岩田君のバイト先の祇園ホテルは四条通に面し、八坂神社の至近にあるホテルです。祇園祭の日の夕刻に屋上のビアガーデンに行ったことがありますが、東山一望、まさに絶景でした。岩田君、そのうち拙宅に遊びにお立ち寄り下さい。
ところで、今日の京都新聞にJR東海の「そうだ京都、行こう」のキャンペーンに関する記事が出ていましたが、目下の宣伝素材は神護寺とのことで、あの、よく時代劇のロケに使われる石の階段の写真が掲げられていました。5日はこれにつられて沢山の観光客が・・・という可能性もございますね。
神護寺ツアー参加の諸君。すくなくとも、神護寺と高山寺の沿革や寺の所蔵する文化財について事前勉強をしておいて下さい。感動は、そのうえに訪れますから。