シンポジウム『歴史と文学のはざま』

No.1792

立命館大学文学部人文学科開設記念シンポジウム
  『歴史と文学のはざま』
基調講演 永井路子(作家)「歴史小説を書きながら-小説家、史料を読む-」
講演1 大山喬平(立命館大学COE推進機構招聘教授、京都大学名誉教授)「歴史の面白さ-その事実と叙述と-」
講演2 源 健一郎 (四天王寺国際仏教大学人文社会学部専任講師)「歴史を物語る仏法-『平家物語』の作られ方・読まれ方-」
司会 杉橋隆夫(立命館大学文学部教授)

会場:立命館大学衣笠キャンパス以文館1号ホール
日時:2004年5月7日(金)開場13時 開始13時30分 終了17時
※事前申し込み不要(一般公開・無料)

 以上、立命館大学の杉橋隆夫先生より、この企画についての宣伝の御依頼をいただきましたので、お知らせいたします。すでに、京女においては、お送りいただいたポスター・チラシの掲示・配布を文学部の事務室にお願いし、当研究所にもポスターを掲示いたしました。
 チラシには講演者のプロフィール・講演内容・参考文献などが掲載されていますので、必要な方は研究室までおいで下さい。
 それにいたしましても、このことで、はじめて立命館大学から「史学科」が消滅することを知りました。小生にとっては、大学受験のさい、もし京都の大学で史学科なら立命館と考えていましたし(京大は敷居が高すぎ、同志社は英語が難しいこともありましたが)、1988年度に杉橋先生がアメリカのプリンストン大学に行かれている間、非常勤を勤めさせていただいたご縁もありましたので、史学科の名前が消えるという一点において、とてもさみしく思っております。

もう一件『古代文化』についての御連絡。

No.1793

 本日、本年度最初の『古代文化』編集委員会が開かれました。そこでの決定事項。
① 伊藤瑠美さんの御高論「院政期における武士の存在形態-清和源氏重宗流を題材に-」が上下分割の形で、56巻8号・9号に掲載されることが正式に決まりました。伊藤さん、および武士論を専攻されているみなさん、刊行を鶴首している山本君をはじめゼミの諸姉兄、お待たせいたしました。ちなみに、この論文は「最近の武士論研究中の白眉で、これからの武士団研究のモデルとなる業績」だと思います。

② 『古代文化』「平家と福原(仮)」特輯号(NO.1352)に御執筆下さる
 元木泰雄先生・山田邦和先生・伊藤裕偉先生・近藤安紀さんにご連絡申しあげます。原稿はいったんコーディネーターである小生のもとで取りまとめて編集にお渡しするという段取りになりました。つきましては、原稿締切を本年12月6日(月)とさせていただきたいと存じます。お原稿は小生自宅宛に御送付下さいますように御願い申しあげます。
 なお、山田先生、できますれば、福原の二重堀・櫓?の遺構の写真を巻頭に使いたいので、図版解説と共に兵庫県埋文の方にお願いしていただけないでしょうか。
 この件については、執筆者の方にあらためて書面にて御願い申しあげますが、ここに「速報」させていただきました。

獲らぬ狸の・・・

No.1794

野口先生、了解いたしました。福原と平氏政権については、夏休み前に講義で取り上げ、何とか年内にまとめたいと心積もりはしておりますが・・・。
実は例の保元・平治の乱もなかなか進まず、果たして、他の論文にかかれるのか、また問題山積の『古代の人物』の編纂でも難問が降りかかりそうだし、何より学内のややこしい問題に振りまわらされそうだし、だんだん先行き不透明になってきました。以前はこの掲示板で景気のいいことを申してはいたのですが、3月に仕事ができず、というより満仲・頼光を書いてから、ろくな仕事ができずにいるもどかしさ、あせりが募っております。春にあれを書き、夏にあれとこれを片付けて・・とはまさに表題の如し。
書けないのは、あちこちで保元・平治を書きまくったため(これまでの拙著7冊中、この事件に触れていないのは満仲・頼光だけだった!)と思っていたのですが、実は加齢に伴う衰えの産物ではないかという半ば諦念に変りつつあります。まあ、そんな言い訳を言うより史料を虚心に読むことのほうが道を切り開いてくれそうですが。
ところで、来年の大河ドラマ、キャスティングを聞けばまさに学芸会。義経は茶髪になるとか。こうなったら、義経は実は忍者だったとか、平泉からアメリカ大陸に亡命してインカ帝国をつくるとか、清盛と常盤は平治の乱以前から密通していて、義経は清盛のご落胤で、それがばれて頼朝に殺されるとか、インド映画かビートたけしのへんてこな座頭市みたいに劇中でうたって踊るとか、当時200歳の安部晴明が登場して魔術を見せるとか、タイムスリップした現代人が義経の参謀になるとか、がy邦夫義経を現代にタイムスリップさせてトレンディドラマにするとか・・・それくらい徹底した方が面白いでしょうね。こんな馬鹿番組のあやかり本などと言われては心外ですので、ライブラリーは放送終了後に取り掛かります(本当は遅れに遅れてかけないだけ?)。
しかし、「白い巨塔」が大ヒットしたように、視聴者は本格的なドラマを求めているのですが、製作者は何を考えているのでしょうか。ジャリタレファンは彼らが大河にでてわざとらしい芝居をするのを見たくないし、時代劇ファンがそんな劇を見るはずもありません。今年の馬鹿ドラマの最低視聴率をどう考えているのですかね。若者にこびたって、彼らは大河なんか見るはずもない、逆に本当のファンを失うだけなのに。
これはドラマだけではありませんね。読者に変にこびたり、逆にその水準を無視したり、真のニーズを理解し、学問的水準と矜持を保った書物を、日本史研究者はつねに執筆する必要があると思います。・・・そんなこと言っているから益々言行が進まない・・・。

訂正

No.1795

どうも打ち間違えや変換ミスが多くて申し訳ありません。終わりの3行は以下のとおりです。
「これはドラマだけではありませんね。読者に変にこびたり、逆にその水準を無視したりするような書物は、日本史離れを招くだけです。読者の真のニーズを・・・」
現行はもちろん原稿の誤りです。
富士通の親指シフトのワープロで、原稿を大量生産してきただけに、どうもPCになじめません。どう考えても、原稿を書くだけならワープロ、それも親指シフトが絶対に優れています。ワープロ生産中止に対応して買い込んだ中古も一台が壊れ、一台が壊れかけ、あと一台となりました。誰か中古を御譲りください。学問生命の危機です・・・引退の潮時か?

親指シフト。

No.1796

 元木先生。お久しぶりです。元木版『義経』大爆笑してしまいました。一方で歴史の真実に迫りつつ、かたやデタラメ話をでっち上げる、歴史学者とインチキ小説家の二股というのも面白うございますね。当節、歴史学者の仕事を平然と盗用したり、歴史学の入門編の勉強すらできていないのに、研究者を馬鹿にする筆法で読者の歓心を誘うような、似非文化人作家が横行していますから、いっそのこと、こちらからインチキ歴史小説をペンネームでも使って発表するというのも妙案であるかも知れませぬ。元木先生など、大ベストセラー作家になりそうですね。

 小生もパソコンキーの打ち間違え、最近ヒドイものがあります。結局、原因は耄碌だと思いますが。元木先生同様、最初に使ったのはワープロで、富士通のオアシスでしたから、やはり親指シフトでした。これは本当に機能的だったのですが、NECの文豪に変えてから仕方なくJIS方式。パソコン(一太郎)を導入したのは昨年からですが、相変わらずカナ入力をしていて、周囲から嘲笑を浴びております。我々の世代はこれが限界。もっとも知人には、いまだに頑強に原稿用紙に万年筆という方もおられます。編集者泣かせでしょう。でも、有名になればその原稿は売り物になりますね。あるいは、そのうち古書肆に○○先生「自筆フロッピー」なんてものが出回るようになるのかどうか?
 しかし、驚いたことに学生さんの中にいまだにレジュメを手書きで作ってくる人がいます。パソコンも出来るのならよいが、そうではない。ケータイメールは使うがパソコンで本格的な原稿は書けないと言うのは、話は出来るが文字は書けないみたいなものです。これは将来心配です。生き延びられないでしょう。もしゼミメンバーでそんな人がいたら、なんとかパソコンを手に入れて、鈴木君のパソコン講座で指導をうけましょう。

 心配と言えば、今朝、当家に下水道の業者と称する水色の作業服を着た男女が訪れ、何やら二年に一度の巡回だと称して下水管のふたを開け、掃除の必要を指摘されました。この方たちは、そうなのかどうか分かりませんが、なにしろ事前のコンタクトも公的な通知もなしに、戸別訪問するというのはおかしい。いろいろトラブルもあるようなので、さっそくお引き取りいただいたのですが、一人暮らしでアパートに住んでいるゼミメンバー諸君の所にも、こういう人が訪れることがあるようです。トラブルに巻き込まれないよう、ご注意下さい。いよいよ「自力救済社会」になりつつあるようですから、一人で暮らしているメンバーは、密接な連絡体制を構築して、あらゆる生活の危難を乗り越えられるようにしておいて欲しいと思います。

 拙宅、書架の工事は30日(金)に実施ということになりました。一日で完成させるので早朝から夜までかかるようです。そこで事前の作業は29日。後始末は5月1日以後の連休に行います。お手伝いは、都合の良さそうな人に直接お願いいたしますが、家が近くて力の有りそうな岩田君、よかったらお願いできませんか?
 それから、神護寺は年中行事なので行きたいのですが、月末に東京への出張もあって忙しく、小生はあるいは家の方の整理で不可能かも知れません。その場合は、これまで何度か見学会に参加された先輩に、「虫払い」の御案内をお願いいたしたいと思います。また、永富さんからバーベキュー云々のご提案もあるようですから、一日がかりで計画されても良いのではないでしょうか。
 
 イラクの人質問題については、下記のサイトを是非御覧下さい。
http://www.fujiwarashinya.com/talk/index.html

親指シフトの現在

No.1798

 富士通ワープロ専用機のOASYSですが、やはり中古市場でも実機を探すのは難しいかもしれません。しかし、OASYSの場合は富士通からパソコン版も(バージョンは2002ですが)出ているようなので、文豪やRUPOなどの他メーカーよりはパソコンへの移行がスムーズなほうだと思います。
→パソコン版OASYS2002(http://software.fujitsu.com/jp/oasys/)

 親指シフトに関しては、ファンは多いみたいです。(僕は東芝RUPOユーザなので、野口先生と同じくJIS配列ですが)
 いろいろと調べてみたのですが、富士通から親指シフト配列のパソコン用キーボードが売っていました。
→親指シフトキーボードをお使いになる方へ(http://www.fmworld.net/annc/oshift/)
→富士通製親指シフトキーボード(http://software.fujitsu.com/jp/oasys/2002/kanren2002.html)
→Japanist 2003[漢字変換ソフト](http://software.fujitsu.com/jp/japanist/intro.html)

ちなみに、OASYSにはJapanistが付属しています。(一太郎とATOKの関係と同じです。)また、Japanistには普通のキーボードを親指シフト風に利用する設定が可能で、キーボードにシールを貼って対応するようです。
 逆に、親指シフトキーボードはJapanistが無いと利用できないようです。

 最近は1000円以下の安いキーボードがある中で、親指シフトのものは1万円を超えてしまいますが、ご参考になれば幸いです。
 
P.S.機会があって、一太郎のVer4(現在の最新は14[2004])をさわったのですが、文書入力に関する使い心地は今のWordなんかより良い気がしました..。

木幡より

No.1811

 シャープの『書院』から、『一太郎』ユーザーとなった岩田です。

 野口先生、お宅の書架の普請の件ですが、四月末からの連休の予定がまだわからないので、俄にはお返事ができません。バイト先が年に何度かのかき入れ時なのです。できるだけお手伝いに馳せ参じたいのですが・・・。
 余談ですが、うちにも「下水道の業者と称する」ところから、下水槽(?)の清掃を促す書状が届いたことがあります。うちの場合は、自治会で一括して然るべき業者に委託してありましたから、まんまとだまされることはなかったのですが。

オアシスかワードか

No.1812

野口先生、私も会社でオアシスを使っておりましたので、PCが導入された際には大変困りました。そもそも、それまでの文書を入れたFDが読めないわけですから。それで、PCにオアシスをインストールできることを知り、そのディスクがたまたま手に入ったので、PCにインストールし、使っておりました。おりましたと過去形なのは、どうもインストールしたものは、それまでとは使い勝手が同じでなく、操作性が悪かったからです。それで、だましだまし、ワードに移行しました。元木先生や野口先生のように、原稿をそれまで大量に書いてきたというわけではないので、指はわりとスムーズに移行してくれました。
元木先生がおっしゃるように、文章を書くだけなら、ワープロで十分です。電器メーカーの陰謀としか思えません。それに、ヴァージョンをアップするというのも、度々やられてはかないません。互換性が悪くなるので、困ることがあります。ウィンドウズのアップデートも、確かに必要なのかもしれませんが、そのたびに容量をくうわけですし、買い換えを迫る目安ではないかと思ってしまいます(被害者意識が強すぎるかもしれませんが)。それだけ、進化途中のものだということでしょうか。

書架・PCの件などにつき。

No.1815

>岩田君 いやいや、お手伝いをお願いするよりというよりも、ご近所なので、お暇なおりに一度遊びに来て頂ければという次第です。
  
 書架の件については、多くの皆さんからお手伝いの申し出をいただき、恐縮しております。何分「ウサギ小屋」ですから、2~3人来て頂ければ十分ですので、お願いする方にはこちらから連絡を差し上げさせていただきます。
 
 >石浜さん 小生の文豪で執筆した原稿は鈴木君のご尽力で完璧に変換可能になっております。鈴木君のおかげで時間と労力がどれだけ節約できているか分かりません。PCに関する難題は彼の力をもってすればすべて解決されます。ですから、人は彼のことを「現代版・安倍晴明」と呼ぶのです。NHK出版も彼と専属契約を結んだらよいと思います。