ゼミメンバーによる最近の業績を紹介します。

No.16549

 先般、ある国文学(軍記)の研究者から、この掲示板が歴史学関係の論文目録をつくるのに役立っているというお話をうかがったことがあります。そこで、今回は、そのお役に立つために、当方のゼミメンバーによる業績を御紹介したいと思います。

 ・岩田慎平「御成敗式目第三十四条を巡る諸問題」(『晴歩雨読-和田 萃 先生 古稀記念文集-』藤陵史学会、2014.5)

 ・下石敬太郎「平安前期の軍事官僚」(『龍谷日本史研究』第37号、2014.3)

 岩田君は言わずと知れた、当ゼミ師範代。社会史的関心に基づいた政治史研究として評価されるもの。
 下石君は本年度より参加されている龍谷大学の院生です。これは習作ですが、今後は福田豊彦氏らの研究を発展させる形で、たとえば武蔵の横山党(小野氏)のような貴姓に属さない武士団の成立と展開についての考察を深められることを期待しています。

 ☆ 創価大学の坂井孝一先生より、新刊の御高著『源実朝 「東国の王権」を夢見た将軍』(講談社選書メチエ)を御恵送頂きました。
 当ゼミでも、頼家・実朝期の幕府政治史については『吾妻鏡』の史料批判を前提に再検討を加えているところですので、大きな指針を頂くことが出来たように思います。
 坂井先生に、あつく御礼を申し上げる次第です。
編集:2014/07/18(Fri) 17:12

31日はお祭り(「夏の『吾妻鏡』祭」)やります-次回のご案内も-

No.16565

>野口先生 拙稿を宣伝していただきまして誠にありがとうございます。
 「御成敗式目第三十四条を巡る諸問題」は、前年度に担当させていただいた史料講読の授業で取り上げた素材に着想を得たものです。それを、学部の頃にご指導いただいた和田萃先生の記念文集に寄稿させていただくことができたのは望外の喜びです。

 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2014年7月24日(木)午後3時頃~(予定)

 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』頼家・実朝期の振り返り(承元三年などの記事)

 ※まだまだしばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
  “振り返り”にもようやく終わりが見えてきたような。

     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 7月も24日・31日の各木曜日に開催予定です。
 31日は特別に、少し長めに時間を取って読みたいと思います。
 31日の12:00に共同研究室にお集まりください。その後、夕方までどーんと読みましょう。

 今年は祇園祭山鉾巡行が二回(前祭・後祭)行われますが、24日は後祭の巡行(宵山21~23日、ホコ天・露店なしの予定)ですね。

 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 そろそろ梅雨明けを思わせる季節に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞご自由にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。