日本史研究会での卒論発表会&『日本史研究』620号

No.11986

 本日は日本史研究会で中世の卒論発表会がありました。奈良女子大学の大島さん・山浦さんのお二人が報告をされたはずです。お疲れ様でした。今度のゼミの時間に感想を伺いましょう。出席された岩田君からは講評を。
 お二人にとっては、まだ学界デビューというほどではないと思いますが、よい刺激を得られたのではないかと思います。
 もし、今マイナスと感じていることがあっても、それはすべて将来のプラスに転じます。年寄りが若い人を羨ましく思うのは、そういうところにあるのです。

 当ゼミのメンバーで知らない人はいないと思いますが、『日本史研究』という学術雑誌があります。私も一度だけ投稿したことがありますが、査読の結果は掲載不可でした。その一事で明らかなごとく、とっても権威ある雑誌です(と言いながら、内心含むところがある・・・?)。
 その最新号(620号)に、師範代の岩田君が髙橋昌明著『平家と六波羅幕府』の書評を発表されました(表紙の写真はFacebookコミュニティ「宗教・文化研究所」に貼りましたので、御覧下さい)。
 しばしば『吾妻鏡』の講読会の途中で議論(というよりも雑談)になる「鎌倉幕府成立時期論」に直結する問題について述べられています。話に乗りたい人。すくなくとも院生以上のメンバーは目を通しておいた方がよいでしょう。
 また、この号の巻頭には、日頃、このゼミにもしばしば顔を出して下さり、メンバーの多くが(のみならず、私自身も)大変お世話になっている坂口太郎君の論文「鎌倉幕府後期宮廷の密教儀礼と王家重宝-清浄光寺蔵「後醍醐天皇像」の背景-」が収められています。彼の博覧強記、そして堅実・実証的な研究姿勢には常に感嘆させられているのですが、この論文もまた然り。
 それから、この『日本史研究』620号には、巻末に清文堂『中世の人物』の広告が載っています。あらためて第一巻の執筆者は、ここで御確認下さい。すばらしいラインナップに驚かれると思います。
 
 明日は地元のNPO法人「カフェ・頼政道」http://www.cafe-yorimasamichi.jp/で地域の歴史についてのお話をすることになっています。さてさて、どうなることやら。
編集:2014/04/19(Sat) 22:38

「頼政ってどんな人?Part2-平尾台周辺の歴史環境-」@カフェ・頼政道

No.12075

 「カフェ・頼政道」の講演。とても盛況で、みなさん熱心に聴いてくださいました。
 昭和の頃に京都女子大学に在学されていた方も何人か。
 なかには、西田直二郎先生の教え子の方も。当時のお話など、こちらがお話をうかがいたいところでした。

 ☆ 身延山大学の長又高夫先生より、御高論「寛喜飢饉時の北条泰時の撫民政策」(『身延山大学仏教学部紀要』14)・「鎌倉北条氏列伝(一)北条時政」(『身延山大学東洋文化研究所 所報』17)を御恵送頂きました。
 長又先生に、あつく御礼を申し上げます。

書評させていただきました

No.12138

>野口先生 お知らせしていただきましてありがとうございます。
 今回の書評は私には荷が重すぎるとも思いましたが、恥を捨てて勉強させていただくつもりでお引き受けしました。ご依頼いただきました日本史研究会編集委員会の皆さまに感謝申し上げます。
 日頃からゼミの時間などで意見交換させていただきながら考えたことなどを反映させつつ取り組みました。適切な書評となっているのか心許ないかぎりではありますが、これをきっかけに少しでも多くの方が髙橋氏の御著書をお手に取り、幕府についてさまざまに議論されることを期待したいと思います。